タイトル:寅の刻のアシビ(1:47)
日時:1978年12月16日 沖縄・久高島
イザイ山でお籠りをしているナンチュたちは、導き手となるイティティグルーに率いられて、毎晩、子の刻と寅の刻の神アシビをすると言われてきた。非公開の秘儀で、実態は不明であった。外間ノロウメーギ、西銘シズは久高島で言う子の刻と寅の刻が、現実の時間と大きくずれることを写真家比嘉康雄に伝えていた。混乱を避けるため、比嘉と撮影クルーは、一人また一人と、宿を抜け出し、無灯火のまま、別々の経路でイティティグルーの宅前に集合し、待機した、彼女が一族の祭屋で収めている真玉をつけ、太鼓を手にしたところで、点灯して御殿庭に向かう後姿を追った。やがて暗闇の中、イザイ山から太鼓と掛け声がかすかに聞こえてきた。
