調査ノート1

クリックすると書き起こしが表示されます
虚空蔵菩薩像は繊細かつ美麗な平安仏画の代表的作例として著名な作品です。絵絹や描線、絵具の状態について記録し、細部の切金文様については、図を交えながらその表現の特徴を詳細に書き留めています。
調査ノート2

クリックすると書き起こしが表示されます
表現の繊細さや優美な画風は評価しながらも、その装飾性の強い表現から、平安でも最末期、鎌倉初期といってもいいのではないか、と所見を述べています。現在ではこの作品は平安時代・12世紀の制作とみなされていますが、田中は厳しい観察眼で作品に向き合っていたことがうかがえます。