ジンサンシバンムシ
Stegobium paniceum
スケール
  • 【加害対象物】
  • 乾燥動植物質(動物・植物標本、毛織物、毛皮、薬草等)
  • 【被害の状態】
  • 食害
  • 【加害するステージ】
  • 幼虫
  • 詳細を表示
  • 【分布】
  • 全世界的に広く分布。
  • 【形態的特徴】
  • 幼虫:体長は終齢幼虫で3~4mm内外。コガネムシ型をしており、体色は黄味がかった白色で頭部は褐色。体形が歩行に向かず、加害対象物に埋もれながら移動する。
  • 成虫:体長2~3mm内外。体色は茶色(赤褐色)で灰黄色の毛が密生。長楕円形で、頭部は下方を向く。
  • 【生態・加害の特徴】
  • 幼虫は加害対象物に埋もれながら食害をして約40日間(温度によりことなる)またはそれ以上の幼虫期間(冬期)を経て、蛹室をつくりその中で蛹化する。1~3週間を経て成虫となり蛹室から脱出する。成虫の期間は10~25日程度でその間は食物をとらず、生殖活動を行う。生態・形態ともにタバコシバンムシに酷似している。
  • 【予防と管理上の注意点】
  • 食べ物などジンサンシバンムシの餌となるものを徹底的に管理する。
  • ※寄生蜂のシバンムシアリガタバチは人を刺すことがある。
  • 【対処】
  • 文化財の材質によってガス燻蒸低酸素二酸化炭素低温高温処理を行う事で殺虫が可能。
  • 発生源に再度入ってこないように発生源となったものの厳格な管理を行う。
  • 【東文研登録遺伝子】
  • BOLD SYSTEM:
  •   CDBLM060-21
  • 【参考資料】
  • 関連論文:
  • 書籍の生物劣化とその防除
    新井英夫・森八郎
    『保存科学』第14号(1975) pp.33-44