読書 | |
指定名称 | 読書 |
員数 | 1面 |
品質 | カンバス・油彩 |
法量 | 縦98.2cm×横78.8cm |
制作年代 | 明治24年(1891) |
所蔵 | 東京国立博物館 |
《読書》は、1884(明治17)年からフランスに留学していた黒田が、1890年に画友の久米桂一郎とともに訪れたパリ郊外の小村グレー=シュル・ロワンで、同地の豚肉屋の娘であるマリア・ビヨーをモデルとして描かれた作品です。黒田はマリアの実家に投宿し、彼女をモデルに、同作をはじめとする複数の力作を描きました。「読書する女性」というテーマは当時好まれたものですが、人物に近寄り、読書に没頭する表情を細やかに捉える構図や温かみを感じさせる日差しの描写が、親密なムードを画面に与えています。1891年にフランス芸術協会のサロンに「Lecture en été(夏の読書)」として出品されたのち、日本に送られて1892年の第4回明治美術会展に出品されました。
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『特別展 生誕150年 黒田清輝-日本近代絵画の巨匠』美術出版社、2016