| 白馬会（はくがくわい）にては今秋絵画展覧会（こんしうくわいぐわてんらんくわい）の魁（さきが）けとして来（きた）る廿日より上野第（うへのだい）五号館（がうくわん）に絵画彫刻展覧会（くわいぐわてうこくてんらんくわい）を開設（かいせつ）す其出品（そのしゆつぴん）は三百余点（よてん）に達（たつ）し昨年来同会員（さくねんらいどうくわいゐん）の着手中（ちやくしゆちう）なりし大作（たいさく）も多（おほ）く新（あらた）に仏国（ふつこく）より大家（たいか）の作（さく）を特（とく）に送（おく）り来（きた）れるもあり其外澳国（そのほかおうこく）プラーグの画伯（ぐわはく）にして過日来来朝中（くわじつらいらいてうちう）なるエミールオーリツク氏も客員（かくゐん）として同氏得意（どうしとくい）のオートリソグラ（日本風景（にほんふうけい））数枚（すまい）を出品（しゆつぴん）するよし其重（そのおも）なる出品（しゆつぴん）は仏国（ふつこく）コラン筆絵画（ひつくわいぐわ）八枚（まい）（黒田清輝氏寄送（くろだきよてるしきそう）和田英作筆肖像風景画（わだえいさくふでせいざうふうけいぐわ）岡田（おかだ）三郎助筆風景画（ろうすけふでふうけいぐわ）（以上仏国（いぜうふつこく）より送品各（そうひんかく）六七枚（まい））小林（こばやし）萬吾筆読売（ごふでよみう）り藤島武（ふじしまたけ）二筆裸体画（ふでらたいぐわ）白瀧幾之助筆花嫁（しらたきいくのすけふではなよめ）長原孝太郎筆子守（ながはらかうたらうふでこもり）湯浅（ゆあさ）一郎筆漁夫（らうふでぎよふ）中村作次郎筆子供（なかむらさくじらうふでこども）の杏取（いてうと）り中沢長光筆朝顔（なかざわながみつふであさがほ）矢崎（やざき）千之助筆草花等（のすけふでくさばなとう）なり |
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