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共催展 近代日本洋画の巨匠 黒田清輝展
平塚市美術館 会期 : 2007.7.21-9.2
  内容
 近代日本の洋画を創始したともいえる黒田清輝(くろだせいき・1866-1924)の画業を 回顧する展覧会を平塚市美術館と共催いたします。《湖畔》などの代表的な作品から、 デッサン、書簡や日記までを紹介します。
 黒田清輝(1866〜1924)は、近代日本の美術に大きな足跡を残した画家であり、 教育者であり、美術行政家であったといえます。ことに明治中期の洋画界を革新 していった功績は大きく、その影響は、ひろく文芸界全般におよびました。 現在の鹿児島県鹿児島市に生まれた黒田は、幼少時に上京、伯父黒田清綱 (きよつな)の養嫡子となりました。
 17歳で、法律の勉学を目的にフランスに留学しましたが、二年後には絵画に転向し、 フランス人画家ラファエル・コラン(Louis-Joseph-Raphael Collin)に師事しました。 九年間にわたる留学中、アカデミックな教育を基礎に、明るい外光をとりいれた 印象派的な視覚を学びました。明治26(1893)年に帰国し、日本にそれまで知られて いなかった外光表現をもたらし、その背後のリベラルな精神と思想とともに大きな影 響を与えました。明治29(1896)年には、美術団体白馬会(はくばかい)を結成、 またこの年創設された東京美術学校(The Tokyo Art School)の西洋画科の指導者とな りました。以後、黒田は、この白馬会と東京美術学校において、多くの新しい才能を 育てるとともに、やがて美術界の中枢となりました。
 今回の展覧会では、黒田清輝のフランス留学時代の作品から、 《湖畔》、《智・感・情》などの代表的な作品、晩年の作品まで、資料とともに紹介します。 また、《波打ち際の岩》など平塚市美術館所蔵の作品も展示いたします。画家として新しい 絵画を日本にもたらし、とりわけ晩年には美術行政に深く関わり、その制度の確立に 尽力した黒田清輝の優れた画業をご覧ください。

みどころ
 箱根・芦ノ湖で妻をモデルに描いた《湖畔》など、黒田清輝の代表的な作品を紹介します。 デッサン、書簡・日記をまじえフランス留学時代から晩年までの画業を回顧する展覧会です。

出品予定
油彩80点・素描60点程度、写生帖・書簡・日記などの資料

 平塚市美術館のHomePage
  (開催館の場所、交通アクセス、開館時間、観覧料等については、こちらの平塚市美術館のHomePageをご覧ください。)
 黒田記念館のHomePage
  (本展覧会開催中、黒田記念館は休館致しますがデジタルアーカイブ等はご覧頂けます。)


 
 
 
 
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