オナガシミ
Ctenolepisma longicaudatum
スケール
  • 【加害対象物】
  • 紙資料、本、掛け軸など。
  • 【加害するステージ】
  • 全ステージ(無変態昆虫)
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  • 【分布】
  • 日本全土、汎世界中
  • 【形態的特徴】
  • ニュウハクシミヤマトシミによく似るが、本種の方が全体的に黒い個体が多い。比較的大型になり最大で15mmほど。腹部末端の腹刺は成体で雌雄ともに2対存在する。他のシミ類と比べて産卵管が長いことが名前の由来となっている。クロマツシミと同種とされている場合が多い。
  • 【生態・加害の特徴】
  • 紙の表面を摂食し穴をあける。本の中を穿孔して食害を行うことはない。紙資料の隙間で潰れて汚してしまうこともある。他のシミ類と同様に暗い場所や隙間を好んで生息している。段ボールが格好の住処。暖かい気候を好み、南方の地域で繁殖力が高い。
  • 【予防と管理上の注意点】
  • 定期的な清掃をしてきれいな状態に保つ。爆発的に増えることは稀であり、IPMのような予防的な方法で管理が可能。ただし、ヨーロッパで爆発的に拡大しているので、ヨーロッパの個体群の日本への侵入が危惧される。
  • 【対処】
  • ゴキブリのような他の害虫に対する対処の中でともに管理が可能。博物館内部の除塵清掃の徹底を心掛ける。資料自体の殺虫処理はあまり効果がない。