【加害対象物】
古文書や書籍、掛け軸などの紙類、絹や綿などの衣類など。
【被害の状態】
食害・糞による汚染。
【加害するステージ】
幼虫~成虫
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【分布】
日本、アジア
【形態的特徴】
体色は若い個体では乳白色で成長するにつれて、光沢のある銀色の鱗粉におおわれる。鱗粉をとると乳白色の地色が現れる。
触角や尾糸と一対の尾毛は淡褐色。腹部の末端(第10腹節)は短い台形をしている。
色:若い個体では乳白色。光沢のある銀色。触角や尾糸、尾毛は淡褐色。
オナガシミと形態的に酷似しているが、オナガシミよりも一回り体サイズが小さい。オナガシミの違いとして腹部第2節から6節の腹側に3対の毛束がある。(オナガシミには2対)
【生態・加害の特徴】
昆虫の中では比較的長寿であり、数年間生きる場合が多い。
書籍や掛け軸など紙質のものを加害することが広く知られているが、セルロースを含む糸くずや髪の毛・昆虫の死骸などのたんぱく質を含む物も食べるため、ちょっとした埃も餌として生存することが可能。
【予防と管理上の注意点】
定期的な清掃をしてきれいな状態に保つ。
爆発的に増えることは稀であり、IPMのような予防的な方法で管理が可能。
【対処】
ゴキブリのような他の害虫に対する対処の中でともに管理が可能。
【参考資料】
関連論文:
・ | 書籍の生物劣化とその防除 |
新井英夫・森八郎 |
『保存科学』第14号(1975) pp.33-44 |
・ | 軸装の昆虫による被害について |
森八郎・新井英夫 |
『保存科学』第20号(1981) pp.27-35 |