【調査日時・作品等】
分析装置:BRUKER ハンドヘルドXRF S1 TURBO-SD
X線管球:Pd(パラジウム)
管電圧・管電流:40kV・17μA
X線照射径:φ7mm
測定時間:60秒
装置ヘッド~資料間距離:約10mm
【調査日時・作品等】
2021年11月22日(月)「智・感・情」(重要文化財)
2021年11月29日(月)「舞妓」(重要文化財)
2021年11月29日(月)「湖畔」(重要文化財)
2021年11月29日(月)「読書」(重要文化財)
2021年12月6日(月)「絵具パレット」
【分析結果】
・今回の測定結果に関しては、下記の事項を十分考慮した上で、測定結果の解釈が必要である。
(1)蛍光X線分析では試料に含まれている元素を特定することはできるが、その構造(化学式)を知ることはできない。
(2)今回の測定では、有機物(主元素C,N,O,H)や染料などは検出できない。
(3)無機物であっても、軽元素(例えばAl,Si,S,Clなど)は検出できない。
(4)得られた蛍光X線強度は表面からある深さまでの組成情報である。
(5)単一部位の測定結果だけからは、複数の元素が混合されているのか、それらが層状に存在しているのかの判断はできない。
(6)蛍光X線の検出効率はエネルギーによって大きく異なるため、元素間での蛍光X線の強度比は実際の濃度比とは一致しない。