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『釈迦御一代記図絵』は、弘化二年(1845)、江戸と京都・大阪で刊行された 仏伝の読本です。著者は、山田意齋。挿絵は北斎が描いています。『釈迦御一 代記図絵』は、巻1から巻6までの全6冊から成っており、全体で55話の説 話から構成されています。一般の仏伝では、釈迦が真理を悟る降魔成道までの 話に重点をおく例が多いのに対して、ここではむしろ、降魔成道以後の釈迦の 後半生に多くの紙数が費やされている点に特色がみられます。また55話のな かの27話に北斎が描いた35図の挿絵がありますが、従来の伝統的な日本の 仏伝図に描かれている説話と主題を同じくする場面は、わずかに12図だけで、 残りの23図については、さまざまな典拠をもとに北斎が新たに仏伝場面とし て創造した可能性も考えられています。北斎の時代、仏伝図は、ひろく人口に 膾炙した主題でしたが、大胆な画面構成によるダイナミックな演出がみられ、 日本における仏伝画のなかで、異彩を放つ魅力あふれる画面となっています。 |
巻一 | 巻二 | 巻三 | 巻四 | 巻五 | 巻六 |
挿図一覧1 | 挿図一覧2 |
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