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白馬会関係新聞記事 第8回白馬会展

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白馬会案内記(はくばくわいあんないき)(八)
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| 四絃 | 都新聞 | 1903(明治36)/10/25 | 1頁 | 展評 |
第(だい)七室(しつ)ハ凡(すべ)て参考品計(さんかうひんばか)りで、先(ま)づ第(だい)一が亜欧堂(あわうだう)の風俗画(ふうぞくゞわ)で有(あ)る。之(これ)ハ山本芳翠氏(やまもとほうすゐし)の所有(しよいう)で画(ぐわ)の落款(らくゝわん)にハ中田仙吉(なかたせんきち)と書(かい)て有(あ)るのだ、@第(だい)二ハ英国(えいこく)のブラングヰンの肖像画(せうざうぐわ)で他(た)に蜜柑(みかん)の収穫(しうくわく)と題(だい)する画(ぐわ)が一枚有(まいあ)る。ブラングヰンハ今現(いまげん)に英国(えいこく)にゐる人(ひと)で壁画(へきぐわ)を描(か)くのに妙(めう)を得(え)た人(ひと)だ。年(とし)も若(わか)く初(はじ)めハ極(ご)く真面目(まじめ)な画(ぐわ)を描(か)いてゐたのが急(きふ)に変(かは)つて今(こん)日の様(やう)な画(ぐわ)を描(か)く様(やう)になつたのだ。重(おも)に東洋(とうやう)の風俗(ふうぞく)を描(か)くので蜜柑(みかん)の収穫(しうくわく)なども同(おな)じ様(やう)なもので有(あ)る。@秋(あき)の夕暮(ゆふぐれ)ハ白人(はくじん)ギユスターフ、デンデウヰーの画(ぐわ)で之(これ)ハ大(たい)した傑作(けつさく)でハ無(な)い様(やう)だ。@小児(せうに)の顔(かほ)をパステルで描(か)いた英人(えいじん)ウヰリヤムフワイフの画(ぐわ)ハ実(じつ)に軽妙(けいめう)の画(ぐわ)で、中丸精(なかまる)十郎氏(らうし)の所有(しよいう)で有(あ)る相(さう)だ又(また)ホンタネヂーの夕暮(ゆふぐれ)の田舎家(ゐなかや)も同氏(どうし)の所有(しよいう)で有(あ)る。@ロザ、ボンノールの獅子(しゝ)ハ女子(ぢよし)の手(て)に成(なつ)た画(ぐわ)とハ思(おも)はれぬ程筆使(ほどふでつか)ひの思切(おもひき)つた画(ぐわ)で無駄(むだ)の筆(ふで)の少(すこ)しも無(な)い画(ぐわ)だ。@猶(なほ)ポール、ルヌアールの風俗画(ふうぞくゞわ)二枚(まい)はまた実(じつ)に軽妙(けいめう)なものである。(完)

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