文相主催帝院会員懇談会 

記事番号:00062
年月:1936年06月

平生文部大臣は就任以来帝展問題を中心とする美術界の紛争解決に関心を持ち、特別議会等で多忙中にも拘らず諸方面の意見を徴し収拾策を考究中であつたが、漸く成案を得たので帝国美術院総会開催に先ち、六月四日文相官邸に帝国美術院会員懇談会を催した。会は第一部、第二部、第三部及び第四部の分科別に三回に分けて開かれ、清水院長を座長とした懇談会の形式で、席上文相より展覧会開催方法其の他に関する改革の試案を提示し会員の考慮を求めた。尚其の他に現代美術館建設、帝国美術院会員の増員等を実現する意志ある旨を発表した。之に対し会員の意見交換が行はれたが即答はなさず、各自文相案に対して十分考究することとなつた。

登録日: 2014年04月11日
更新日: 2020年12月11日 (更新履歴)
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