水銀(すいぎん)

「造佛所作物帳」(『正倉院文書』)

撰述日

天平6年(西暦755年)5月1日付

記事

(前略)
  充内匠寮物
    練金小十三兩一分五銖[經蔵高座隅銅等塗料]
    銀一兩[經蔵厨子番銅等合料]
    水銀小三斤一分[金蔵塗料]
    白臈三斤四兩[白銅鉢等料]
    銅二百六斤四兩[経蔵高座錫杖白銅鉢等料]
    臈蜜小十斤[銀椀下形料]
    膠五兩二分[經蔵厨子料]
(後略)

出典

『大日本古文書』1(551頁~581頁の内554頁~555頁)(『正倉院文書』續修32)

「造佛所作物帳」(『正倉院文書』)

撰述日

天平6年(西暦755年)5月1日付

記事

(前略)
  白鑞二斤二兩[三兩合銅一斤]
  白銅火爐四口[各六足、口径一尺七寸]
   料銅一百廿五斤四兩
   白鑞廿三斤七兩[三兩合銅一斤]
   銀一兩[足瑕補料]
   小麦粉一合六勺[則布料]
  香印盤〓≪よんじゅう≫枚[各径一尺三寸]
   用漆一斗三舛二合四勺
   掃墨四舛一合
   上総細布四丈[則漆料]
   小麦粉一舛七合四勺[則布料]
  三寳布施〓櫃料花形釘并後塞等三枚[櫃廿合料]
   用鐵五斤八兩[手取固釘二百〓≪よんじゅう≫隻料]
   銅十七斤二兩[花形釘二千三百六十隻 手取釘二百隻 後塞一百六十枚 □□□(長方形後半抜け) 六十枚鑄造料]
   水銀小一斤三兩一分三兩[金滅塗料]
   練金小三兩四鉢[花形釘并手取釘後塞等塗料]
  講讀師坐床二箇[各長七尺五寸 廣四尺、高一尺三寸、]
   用鐵二斤八兩[釘卅六隻料、一斤二兩、隔鐵八枚料、一斤六兩]
   膠一兩三分

出典

『大日本古文書』1(551頁~581頁の内580~581頁)(『正倉院文書』續修32)

「法隆寺伽藍縁起并流記資材帳」(『徴古雑抄』)

撰述日

天平19年(西暦747年)2月11日

記事

(前略)
水銀壹仟漆佰玖拾壹兩参分[塔分二百〓≪よんじゅう≫二兩三分 通分一千五百〓≪よんじゅう≫九兩]
(後略)

出典

『大日本古文書』2(578頁~624頁の内585頁)(『徴古雑抄』文学博士小杉榲村所蔵)

「法隆寺伽藍縁起并流記資材帳」(『徴古雑抄』)

撰述日

天平19年(西暦747年)2月11日

記事

(前略)
水銀貳佰参拾壹斤伍兩[通物]
(後略)

出典

『大日本古文書』2(624頁~662頁の内631頁)(大和國添上郡菩提山村正暦寺所蔵)

「檜皮葺藏収納雜物注文」(『正倉院文書』)

撰述日

天平寶字5年(西暦761年)6月26日付

記事

檜皮葺蔵収納雜物
辛櫃十二合[六合納銅 四合納雜物 二合納胡麻] 明櫃二合[一合納雜銅鐵物 一合納胡麻]
鐵■廷 牛作皮二張 布被六領[祖四領 調二領] 祖布帳二条
大豆五俵 但
 右、雜物収納如件、但上階不計、  知等題師

自納帳以外雜物
帛綿被袴三腰 細布綿袴二腰 調布單袴三腰
祖布綿衣一領 祖布綿袴一腰[已上納辛櫃一合] 黄■三丈
東■二丈 細貲布二端 越中綿調六屯 組花六斤[大]
 [已上明櫃]
苧綱三条 祖布被四領 調布被二領 大豆五俵
牛作皮二張 鐵卅八廷
 右、自納帳漏随(堕カ)物、殘物可入
自納後下用塩四石 鐵卅八廷[作釘料] 白鑞廿七斤
水銀一瓶 紙百五十張 平賀古釘■文[垣釘作料]
               五年六月廿六日檢

出典

『大日本古文書』4(504~505頁)(『正倉院文書』続々修45帙3裏書)

「造石山院所用度帳」(『正倉院文書』)

撰述日

天平寶字6年(西暦762年)

記事

(前略)
水銀
合壹仟壹伯貳拾陸両
 九百八十二両二分滅練金百九十六両二分料[以金一両充水銀五両]
 八十五両二分雜銅物金塗酸苗着料
 五十八両散用料[八両散用料[八両東大寺作物所上 五十両山堂寳冠作所上]
練金百九十六両二分滅料水銀九百八十二両二分
合得滅金千百七十九両
 ■九両三銖絞定損[一両別一銖 絞下水銀■九両三銖]
惣定滅金千百廿九両三分三銖 水銀百卅四両二分三銖[用盡酸苗着料]
 一千一百廿三(「九」)両二(「一」)分用
  三百十九(「廿四」)両沓形二基塗料[一基塗百六十〈「三」〉両 一基塗百五十九(「六十一」)両
  十五両二分如意玉二基塗料[別七両三分]
(後略)

出典

『大日本古文書』16(253~275頁のうち257~258頁)(『正倉院文書』続々修38帙9裏)

「造金堂所解案」(『正倉院文書』)

撰述日

天平寶字6年(西暦762年)

記事

(前略)
造金堂所解 申請用銭并雜物等
合銭一千六百十二〈■九〉貫九〈七〉百五〈十〉十四〈三〉文
(中略)
  四百文白青二両一分直[【四分別■五文 両別二百文 【五分四■四文】]
  一貫十文買唐胡粉五斤直[斤別二百二文]
  四百文買縁(緑)青五斤直[斤別八十文]  
  二百卅八文買白縁(緑)三斤四両直[【卅両別五文】 斤別七十四文 【廿二両別四文】]
  廿四文買紫土四両直[両別六文]
 二貫七百七文買阿膠百斤直[七斤別廿八文 九十三斤別廿七文]
 二貫七百八十文買銀卅四両三分直[両別八十文]
 七貫二百七文買水七十斤六両直[【四百五十両別六〈七〉文 斤別百卅文 六百七十六両別六文] 
 六貫三〈二〉百卅五〈七十〉文買白鑞■斤直[卅五斤別百五十七文 五斤別百五十六文] 
(後略)

出典

『大日本古文書』16(290~305頁のうち301頁)(『正倉院文書』続修35)

「造仏所作物帳(?)断簡(首中尾闕)」(『正倉院文書』)

撰述日

天平6年(西暦734年)5月1日

記事

    猪脂一斗一升参合
    小麦粉捌升玖合
    木屎参升弐合
    掃墨肆斗玖升漆合
    赤土伍斗参升
(中略)
  「(楽書、下同ジ)胡桃皮陸仟参伯拾伍斤木芙蓉壱伯肆」
    胡桃皮陸仟参佰拾伍斤
「(楽書)胡皮桃葉壱」
    胡桃葉壱伯肆拾斤  「(楽書)方 明 明 明 明 」
(中略)
    白革壱拾弐張
    鹿毛弐両
    馬髪弐拾捌斤
    土弐仟肆伯壱拾斤[二千五十斤肩野郡土 三百六十斤石川郡土]
    白石弐伯玖拾斤
    温石一拾斤
    〓≪石偏+弖≫参顆
    破〓≪石偏+弖≫玖拾弐顆
    青〓≪石偏+弖≫弐拾弐顆
    荒〓≪石偏+弖≫参拾一顆
(中略)
   写経四百ニ巻
    一百十二巻[唐麻紙]
    〓≪よんじゅう≫五巻
    ニ百〓≪よんじゅう≫五巻[胡桃紙]
   用唐麻紙一千五百卅張[長ニ百廿八張 短一千三百二張]
    布紙六百五十一張
    胡桃紙四千七百十八張[已上経紙六千八百九十九張]
    端継紙ニ百八十四張
    〓≪衣偏+票≫則紫紙一百廿二張
    □□紫羅十二丈二尺[墨紫十一丈一尺表料 □□□(長方形後半抜け)]

(蜂須家侯爵家所蔵)

    □□□(長方形抜け)
    蘇芳<木>五両
    象牙二枚
    膠三両一分
   (中略)
    青〓≪石偏+弖≫三顆[磬磨料]
    桐六枚[各長三尺八寸径四寸 凰形作料]
   灌頂蓋宗木四箇[各長七寸径四寸 以楠作塗漆]
    用漆三合                     掃墨一合二夕
    上下環銅八口[各径二寸]              料銅二斤一両[合銀一分]
    塗練金小二銖                   水銀小一分四銖
    環〓≪草冠+巫≫銅四隻[各長一尺 不塗金]     料銅四斤一両
    環位銅八枚[各径二寸四分]             料銅六両一分
    塗練金小二銖                   水銀小一部四銖
    架穴位銅十六枚[各方一寸半]            料銅四両一分
    塗練金小一銖                   水銀小五銖
   蓋架十六枚[各長二尺七寸 以欟作漆塗]
    用漆六合四夕                   掃墨二合五夕
   幡横木四枚[各長五尺四寸広□ 厚八分以檪作塗漆]
    用漆五合六夕                   掃墨二合三夕
   蓋表裁銅十六枚[各高三寸七分 広八寸]        料銅一斤十四両
    塗練金小二分                   水銀小二両三分
   大鋪ニ百五十六枚[各径四寸 料銅廿三斤]       [蓋四具各用錦鋪十ニ枚 大幡四條各用鋪五十二枚]
    塗練金小六両                   水銀小二斤二両一分
   大鈴ニ百五十六口[各周四寸 所用如鋪]        料銅十ニ斤六両
    合白鑞二両                    子〓≪金+截≫四斤三両
    塗練金□(小カ)五両                水銀十一斤十三両
   □□形院百五十六枚[各径三寸]            料銅二斤四両一分
    塗練金小四両二分                 水銀小一斤八両二分
   小鋪三百六十八枚[各径三寸 料銅十六斤]       [小幡八條各 用鋪〓≪よんじゅう≫六枚]
    塗練金小三両一分                 水銀小一斤二両三分
   小鈴三百六十八口[各周三寸 所用如鋪]        料銅六斤九両一分
    合白鑞一両三分                  子〓≪金+截≫三斤十二両
    塗練金小四両一分                 水銀小一斤九両一分
   鈴位花形三百六十八枚[各径二寸]           料銅二斤三両
    塗練金小三両二分                 水銀小一斤二両二分
   鋪鈴等固銅糸一百八縷[々別長三尺]          料銅五斤一両二分
    黄糸六両[鋪固料]
   小幡頂凰形八枚[各長一尺六寸 広一尺二寸]      料銅廿九斤二両
    塗練金小八両二分                 水銀小三斤一分三銖
   幡鎮四箇[以緋毛作]
    用表銅四口[各径一尺一寸]             料銅七斤三分
    塗練金小三両                   水銀小一斤二分
    裏銅四口[各径七寸 不塗金]            料銅三斤十両一分
    内輪銅四[各径七寸 不塗金]            料銅一斤六両二分
    内鈴卅二口[八口各周八寸廿四口各 周三寸並塗金漆] 料銅二斤十一両
    鈴合白鑞一分三銖                 鈴子〓≪金+截≫九両三分
    表花形四枚[各径七寸半]              料銅一斤十三両
    塗練金小二分                   水銀小二両三分
    □□□(長方形抜け)[各径二寸蓋長五寸]       料銅一斤十四両三分[合銀二分]
    塗練金小二銖                   水銀小一分四銖
   鎮毛〓≪よんじゅう≫八編[々別長四尺]        料白馬髪廿八斤[染緋]
    用生糸九両二分[編毛料]              練糸七両
    緋糸八両                     緋〓≪あしぎぬ≫三丈
   幢未横木四枚[各長九尺六寸径三寸 以檜作塗漆]
    用漆二升三合                   掃墨一升二合
    端銅八口[各長三寸半径三寸]            料銅五斤六両一分[合銀二両]
    塗練金小一両                   水銀小五両二分

(続々修三十五帙三)

    □□□(長方形後半抜け)           □□八十両二分
    端環八具[各径二寸径長六寸]         料銅六斤二両三分[合銀二分]
    塗練金小一分                水銀小一両一分
    中銅八口[各長四寸■(半カ)径三寸■(半カ)]  料銅五斤四両二分[合銀一両二分]
    打立環八口[各径一寸八部 座長五寸]     料銀三斤十二両
      右件灌頂四具料用練斤小四□(両)二分一銖
     銀四両三分
     水銀小十四斤四両三分二銖
     白鑞四両三銖
     銅百〓≪よんじゅう≫四斤六両一分
     〓≪金+截≫八斤八両三分
     鋪六百廿四枚

出典

『大日本古文書』24(24頁~34頁)(『正倉院文書』續々修35帙3裏・續々修35帙3)

「造仏所作物帳(?)断簡(首尾闕)」(『蜂須賀侯爵家所蔵』)

撰述日

天平6年(西暦734年)(類収・年月日闕)

記事

   漆二升三合
   掃墨四合
   笶三百八十箇[簀二枚料]
   練糸六両一分[簀緒料]
     「*白銅鉢已下料」
     右件、用練金小三両四銖、
     水銀小一斤三両一分三銖
     銀一両
     白鑞〓≪よんじゅう≫六斤一両
     銅ニ百六十三斤九両
     〓≪金+截≫卅四斤七両
     膠一両三分
     漆二斗八升
     掃墨六升二合
     小麦粉三升九合
     上総細布一端一丈五尺
     練糸六両一分
     笶三百八十箇
  銅〓≪金+截≫工所用物
   □(布カ)四丈一尺[金塗物巾并火爐等磨調度]
   糸一両二分[吹皮等縫料]
   調布一端三丈二尺[冠巾等料]
   商布三段七尺[銅下并雑巾等料]
   調綿一斤十両[火爐等営料]
   苧一斤十四両[雑用料]
   〓≪金+截≫精小五両三分[火爐等営料]
   白沙小三分[火爐足修理料]
   胡麻油五升九合[火爐等磨并夜作物所燈営料]
   猪脂六合
   白革七張[銅工搆并鈴釘等塗調度]
   破〓≪石偏+弖≫五十一顆[雑物磨料]
   青〓≪石偏+弖≫六顆[雑物磨料]

出典

『大日本古文書』24(35頁~38頁)