【加害対象物】
木材・竹材など(生育可能)
ビニール、ホース、鉛なども加害することがある(生育不可)
【被害の状態】
食害、営巣
詳細を表示
【分布】
。
【形態的特徴】
有翅虫:体長4.5~7.5mm。体色は黒褐色で胸部(前胸背板)が橙色。ほぼ同形同大の4枚の翅がある。
兵 蟻:体長3.5~6mm。体色は乳白色。頭部の長さは体長の約1/2で、形は円筒形。色は褐色。
職 蟻:体長3.5~5mm。体色は乳白色。1集団内の95%以上の個体数を占める。
女王蟻、王蟻:体長は女王蟻で15mm前後、王蟻で5~7.5mm。
【生態・加害の特徴】
女王・王を中心にコロニーを形成し、常に湿った木材や土中で生活する。加工した巣はつくらずに加害箇所が巣となる。自分たちが移動するために泥や残渣などで専用のトンネル(蟻道)をつくり、その中を移動する。
【時期】
有翅虫:4~6月(南西諸島2~3月、東北・北海道で6月ごろ)。昼間の明るい時間帯(イエシロアリと違うところ)。
兵蟻・職蟻・女王蟻・王蟻:通年
【予防と管理上の注意点】
土と木材が接している面をできるだけなくす。建物周辺にシロアリを寄せ付けやすい木製の物や木材などを放置しない。建物の木材には防蟻剤で処理したものを使用する。建物に伸びる枝を落とす。
【対処】
シロアリ用のベイト剤の使用。被害材への木材用防蟻剤の塗布。シロアリ防除用の土壌処理剤で周囲の土壌を処理する。
【東文研登録遺伝子】
BOLD SYSTEM:
CDBLM017-19
【参考資料】
参考論文:
・ | 国宝・重要文化財建造物の蟻害緊急調査-千葉県蟻害調査を中心に- |
森八郎・新井英夫・町田和江 小川智儀・鳥塚幸蔵・富松恒博 |
『保存科学』第11号(1973) pp.47-68 |
・ | 軸装の昆虫による被害について |
森八郎・新井英夫 |
『保存科学』第20号(1981) pp.27-35 |
→ その他の論文等