【加害対象物】
木材など様々
【被害の状態】
食害、営巣
【加害するステージ】
職蟻
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【分布】
関東以南、沿岸部に集中。世界では中国、台湾、アメリカ、アフリカなど。
【形態的特徴】
有翅虫:体長7~9mm。体色は薄い褐色。頭は褐色。ほぼ同じ形の4枚の翅がある。
兵 蟻:体長4~7mm。体色は乳白色。頭部の長さは体長の約1/3で、形は卵型。色は褐色。歯が濃褐色。
職 蟻:体長3.5~6mm。体色は乳白色。1集団内の90%以上の個体数を占める。
女王蟻、王蟻:体長は女王蟻で最大40mm前後、王蟻で10mm前後。
【生態・加害の特徴】
兵蟻、職蟻、女王・王蟻と仕事の分担がされている真社会性昆虫。建造物の木材が被害を受ける他にも、本や畳、プラスチックなど食害の範囲が広い。電気のコードがかじられ漏電や断線の危険性もある。
【予防と管理上の注意点】
土と木材が接している面をできるだけなくす。建物周辺にシロアリを寄せ付けやすい木製の物や木材などを放置しない。建物の木材には防蟻剤で処理したものを使用する。建物に伸びる枝を落とす。
【対処】
シロアリ用のベイト剤の使用。被害材への木材用防蟻剤の塗布。シロアリ防除用の土壌処理剤で周囲の土壌を処理する。
【参考資料】
参考論文:
・ | 国宝・重要文化財建造物の蟻害緊急調査-千葉県蟻害調査を中心に- |
森八郎・新井英夫・町田和江 小川智儀・鳥塚幸蔵・富松恒博 |
『保存科学』第11号(1973) pp.47-68 |
・ | 残効性ピレスロイド剤のScreening testペルメトリンのイエシロアリに対する防蟻効力試験 -薬剤処理杭試験体の2年4ヶ月経過時の成績- |
森八郎 |
『保存科学』第20号(1981) pp.11-16 |
→ その他の論文等