文化遺産の保護及び利用に関するウズベク法案についての覚書
1. 2000年法案は、1995年法案と比べて、より具体的且つ焦点を絞ったものになっており、その用語法は文化遺産の保護に関する国内法の標準用語法に対応している。1995年法案と同様に、2000年法案は、移動不能文化遺産のみに関係している。
2. 2000年法案は、1995年法案と異なり、法の目的を述べる前文を含まない。
3. 第2条は、ウズベキスタンが締結した国際合意のウズベク国内立法に対する優位性が規定している。この規定は、文化遺産の保護に関する国際協定及び勧告を考慮に入れ、且つそれらに矛盾しないと規定した1995年法案には含まれていなかった。
4. 第3条及び第4条は、様々な種類の文化遺産を定義している。第1項で指定される通りそれらは具体的である。2000年法案は、1995年法案と異なり、自然景観を含んでいないことに注目する必要がある。
5. 2000年法案は、1995年法案と比較して、文化遺産の保護に関する文化省の管轄権を規定している。新システムは、より官僚的でなくなり、より軽くなったように思われる。
6. 2000年法案の第7条は、1995年法案と同様、文化遺産の記録を規定している(全国文化遺跡登録簿)。
7. 第8条は、遺送、贈与を通して、あるいは立法に従って伝えられる財産を除き、ほぼ全面的な国家所有権を規定している。
8. 2000年法案の第10条は、1995年法案と比べて二つの新しい文化遺跡類型である、世界にとって重要な文化遺跡及び共和国にとって重要な文化遺跡を導入している。第11条は第三の類型である地方にとって重要な文化遺跡を付け加え、第13条は第四の類型である特別に保護される文化遺跡を付け加えている。私の意見では、その重要性及び保護程度に従った様々な文化遺跡類型に関連する特別部分を定義に含めることが望ましい。
9. 第14条乃至第19条は、1995年法案をほぼ反映している。
10. 文化遺跡の保存及び復旧を扱う第19条は、その工事がいくつかのUNESCO勧告に含まれているような科学的基準及び保存及び復旧の一般に認められた原則に従って行なうべきことを規定する但書きを含んでいない。こうした但書きを含めることが望ましい。
11. 文化遺跡の保護とその利用の資金供給に関する第20条は、1995年法案の対応規定より単純且つ明確である。
12. 文化遺産の保護に関連する紛争の和解に関する第22条は、その紛争の和解における裁判所の全体的管轄権を規定している点で1995年法案の規定と異なっている。1995年法案は人民代表評議会及び当該管轄権を有する仲裁団体を規定していた。
結論
13. 2000年法案は、(i)古典的立法構造に従っている為国民にも外国のパートナー及び投資家にも理解し易くなっており、且つ
(ii)伝統的なソビエトの用語法に基づくことなく思想的に中立になっている為、一歩前進しているということができる。
14. 新草案の主な欠点は以下の通り。
定義
定義部分では、その重要性に関連づけて、文化遺産の様々な類型を明確に定義すべきである(例えば、地域的、地方的、共和国的又は世界的重要性を有する遺跡)。
所有
草案は文化遺跡の所有条件、特に遺跡を外国の自然人又は法人が所有できる否かを明確に定めるべきである。
保存及び復旧
UNESCO勧告の一般に認められた原則への言及を含めることが望ましい。
課税
前の草案と異なり2000年法案は課税の問題を扱っていない。これは特別法で規制されるということなのだろうか。法案は、文化遺跡を復旧又は保存するときの所有者にとっての課税上の優遇措置も規定すべきである。