2002年国家遺産法
2002年 第14号

=目次=
水中考古学
第1条    水中考古学に関連する新権限
第2条    第1条に伴う派生的修正
第3条    大臣権限の行使
取引権限
第4条    委員会の新取引権限
第5条    委員会によって設立される会社の物品
保護された難破物
第6条    保護された難破物に関連する援助
他の遺産団体を支援するための権限
第7条    他の遺産団体を支援するための新権限
補則
第8条    略称、開始、範囲

 

 

イングランド歴史的建造物・記念物委員会の権限に関して更に規定し、並びにこれに関連する目的の為の法律

[2002年5月1日]

聖職者議員及び世俗遺族議員(the Lords Spiritual and Temporal)並びに下院議員(Commons)の助言と同意の下に、当議会において、これらの権威によって、女王陛下(the Queen’s most Excellent Majesty)は次のように立法される。

 

水中考古学

第1条【水中考古学に関連する新権限】

1.1983年国家遺産法(第47号)第3条【イングランド歴史的建造物・記念物委員会の一般権限】を次の通り修正する。

2.第8項の「古代記念物」の定義において、「遺跡(site)」の後に、「(車両・船舶・航空機又はその他の可動構造物又はその一部の遺物を含む遺跡を含む)」を挿入する。

3.同項の後に、以下を挿入する。

「(9)本条において、イングランドの古代記念物への言及は、イングランドに近接する連合王国領水の海側境界線内の海底内、海底上又は海底下の古代記念物を含む。
(10)この目的のため、大臣は、命令により、
 (a)連合王国の領水のうち、イングランドに近接するとして扱うべき部分と
 (b)そうでない部分
の間の境界線を決定する(又は決定するよう定める)ことができる。
(11)第10項に基づく命令を行なう権限は、行政命令によって行使できる。但し、かかる行政命令は、両院のいずれかの決議に基づき廃止されることがある。」


第2条【第1条に伴う派生的修正】

1.1983年国家遺産法(第47号)第3条【大臣権限を行使する委員会】で、
  a.第3項で、「遺跡」の後に「(車両・船舶・航空機又はその他の可動構造物又はその一部の遺物を含む遺跡を含む)」を挿入する。
  b.同項の後に、以下を挿入する。
   「3A.本条において、イングランドの古代記念物への言及は、イングランドに近接する連合王国領水の海側境界線内の海底内、海底上又は海底下の古代記念物を含み、第33条10項に基づく命令は、第33条9項の場合と同様、本項にも適用される。」

2.1979年古代記念物・考古区域法(第46号)第17条【古代記念物及びその近隣の土地に関する取決め】で、第9項の後に、以下を挿入する。
   「(10) 本条において、イングランドにある古代記念物への言及は、イングランドに近接する連合王国領水の海側境界線内の海底内、海底上又は海底下の古代記念物を含み、1983年国家遺産法第33条10項(イングランドに近接する領海境界線を決定する命令)に基づく命令は、同法第33条9項の場合と同様、本項にも適用される。」

3.同法第24条【国務大臣又は地方自治体による古代記念物等の取得・保存への支出】で、第3項Aの後に、以下を挿入する。
   「3AA.上記第3項Aにおいて、イングランドにある古代記念物への言及は、イングランドに近接する連合王国領水の海側境界線内の海底内、海底上又は海底下の古代記念物を含み、1983年国家遺産法第33条10項【イングランドに近接する領海境界線を決定する命令】に基づく命令は、同法第33条9項の場合と同様、本項にも適用される。」

 

第3条【大臣権限の行使】

1.本条は、連合王国領水の海側境界線内の海底内、海底上又は海底下にある古代記念物に関連して国務大臣によって(立法化又はその他によって)行使可能な行政権限に適用される。

2.国務大臣がイングランド歴史的建造物・記念物委員会(1983年国家遺産法第32条によって設置された)に対し、本条が適用される権限を行使するよう指示し、かかる権限が当該指示で定められる場合は、そのように定められた古代記念物又は記念物クラスに関して、同委員会は、大臣の代理として、大臣がその都度指示する形でかかる権限を行使する。

3.本条で、「古代記念物」とは、構造物、工作物、遺跡(車両、船舶、航空機又はその他の可動構造物又はその一部の遺物を含むか、或いはかかる財物を含む遺跡を含む)、又は、国務大臣の見解では、歴史上・建築上・伝承上・芸術上・考古学上重要な区域を意味する。

4.本条は以下には適用されない。
 a.規則又はその他の立法的な性格の文書を作成する権限
 b.1983年国家遺産法(第47号)第34条【国務大臣がイングランドに関して行使できる管理権限を行使する許可を委員会に与える権限】が適用される権限

5.委員会が本条に基づく指示によって行なう事柄に関して委員会は、国務大臣がその事柄に関して享受するのと同じ特権、免除、免責を享受する。

6.1983年国家遺産法第三附則第2項目(1)【国王の使用人又は代理人とみなされるべきではない委員会】は、第5項を条件とする。

7.本条に基づいて与えられる指示は、書面とする。

8.本条によって付与される、指示を与える権限は、指示を変更又は撤回する権限を含む。

9.委員会は、本条に基づいて与えられた指示に従う。

 

取引権限

第4条【委員会の新取引権限】

1.1983年国家遺産法第33条【委員会の一般権限】2項d号の後に、以下を挿入する。
  「e.イングランドにある古代記念物又は歴史的建造物に関連する記念品を生産し、販売することができる。」

2.同条の後に、以下を挿入する。
  「第33条A【外国の記念物又は建造物に関連する権限】
   (1)委員会は、
     (a)外国の古代記念物又は外国の歴史的建造物に関連する書籍、映画又はその他の情報資料を製作、発行又は販売することができる。
     (b)かかる記念物又は建造物に関連する記念品を生産又は販売することができる。
     (c)かかる記念物又は建造物に関連する情報、又は、かかる情報に関する助言、支援又はその他のサービスを(有料又は無料で)提供することができる。
   (2)ここでは、
     (a)「古代記念物」及び「歴史的建造物」とは、第33条8項に示されている意味を有する。
     (b)古代記念物又は歴史的建造物が「外国の」ものであるのは、以下の場合である。
       (i)連合王国内にない場合
       (ii)記念物の場合には、連合王国の領水の海側境界線内の海底内、海底上又は海底下にない場合
   第33条B【無形資産を利用する権限】
   (1)委員会は、古代記念物・歴史的建造物に関連する知的財産又はその他の無形資産を利用することができる。
   (2)第1項で、「古代記念物」及び「歴史的建造物」への言及は、第33条8項の意味において、
     (a)以下にある、
       (i)イングランド、
       (ii)記念物の場合には、イングランドに近接する連合王国領水の海側境界線内の海底内、海底上又は海底下
     又は
     (b)第33A条2項b号の意味内で外国の古代記念物又は歴史的建造物ある古代記念物及び歴史的建造物への言及である。
   (3)第33条10項に基づく命令は、第33条9項の場合と同様、第2項にも適用される。
   (4)本条では、「知的財産」とは以下を意味する。
     (a)特許、商標、登録意匠、著作権、意匠権、パフォーマンス権又は植物育種者の権利
     (b)第a号内の権利と一致する、又は同類の、連合王国外の国の法律に基づく権利。
   (5)本条は、第33条又は第33A条に基づき本条によって権限を与えられる事を行なう委員会の権限に不利益を与えない。」

 

第5条【委員会によって設立される会社の物品】

1.1983年国家遺産法(第47号)第35条【委員会の会社設立権限】を次の通り修正する。

2.第2項で、
  a.第a号の「イングランドに」を「又は販売する」で置き換える。
  b.第a号の後に、以下を挿入する。
   「(ab)かかる記念物又は建造物に関連する情報、又は、かかる情報に関する助言、支援又はその他のサービスを(有料又は無料で)提供すること。」
  c.第b号で、
   (i)「イングランドに」という語句を削除し、
   (ii)「建造物」の後に、「又は記念品の販売」を挿入する。
  d.第c号を以下で置き換える。
    「(ca)古代記念物又は歴史的建造物に関連する知的所有権又はその他の無形資産の利用と」

3.第3項の後に以下を挿入する。
  「(3A)第2項で、「古代記念物」及び「歴史的建造物」への言及は、
   (a)以下にある、
     (i)イングランド
     (ii)記念物の場合には、イングランドに近接する連合王国領水の海側境界線内の海底内、海底上又は海底下
   又は
   (b)第33A条2項b号の意味内での外国の古代記念物又は歴史的建造物への言及である。

(3B)第33条10項に基づく命令は、第33条9項の場合と同様、第3A項にも適用される。

(3C)本条では、「知的財産」とは、以下を意味する。
  (a)特許、商標、登録意匠、著作権、意匠権、パフォーマンス権又は植物育種者の権利
  (b)第a号内の権利と一致するか又は同類の、連合王国外の国の法律に基づく権利。」

 

保護された難破物

第6条【保護された難破物に関連する援助】

本法律第4条によって挿入された1983年国家遺産法(第47号)第33B条【無形資産を利用する権限】の後に、以下を挿入する。
 「第33C条【保護された難破物に関連する援助】
  (1)委員会は以下のコストを負担又は分担することができる。
    (a)保護された難破物に関する探査、掘削又はその他の調査
    (b)保存のための、別の場所への保護された難破物又は保護された難破物の一部の移動
    (c)保護された難破物の保存及び維持。
  (2)本条では、
    「維持」は、保護された難破物の修理・覆い付けと、難破物の修理又は腐食・損傷からの保護のために必要な事をすることを含み、「保護された難破物」とは、次のような遺跡を意味する。
    (a)遺跡周辺の区域を制限区域と指定する1973年難破物保護法(第33号)第1条に基づく命令によって保護されている船舶又は船舶の一部の遺物を含み、
    (b)イングランドに近接する連合王国領水の海側境界線内の海底内、海底上又は海底下にある。 
  (3)第33条10項に基づく命令は、第33条9項の場合と同様、第2項の「保護された難破物」の定義における第b号にも適用される。」

 

他の遺産組織を支援するための権限


第7条【他の遺産組織を支援するための新権限】

1983年国家遺産法(第47号)第33条【委員会の一般権限】で、本法律第4条によって挿入された第2項e号の後に、以下を挿入する。
 「f.次の場合には、他者によって着手される活動のコストを負担又は分担することができる。
   (i)活動が古代記念物又は歴史的建造物に関連し、
   (ii)委員会自体が着手しうる種類のものである。」

 

補則

第8条【略称、開始、範囲】

1.本法律は2001年国家遺産法として引用することができる。

2.本法律は、可決された日から始まる二ヵ月間の終了時に効力を生じる。

3.本法による修正又は廃止は、本法が関連する制定法と同じ範囲を有する。

4.第3条及び本条は、イングランド、ウェールズ、スコットランド並びに北アイルランドに適用される。

5.第3項及び第4項を条件として、本法はイングランド及びウェールズのみに適用される。