考古学遺跡保存の為の規則(regulations)
芸術局
1. 定義
1.1 「保存(conservation)」とは、その歴史的価値を保持する為に考古学遺跡を良好な状態に保つ行為である。保存は保全、保護、修復(restoration)及び再建から構成される。
1.1.1 「保全(preservation)」とは、考古学遺跡の原状を保ち、それ以上の損傷を避ける行為である。 1.1.2 「復原」とは、以前の状態に戻す行為をいう。
1.1.3 「欠失部分の再建」とは、考古学遺跡をその原状に回復する行為であるが、原状と新築部分の区別がついている。
1.2 「考古学遺跡」とは、その年代、建築様式及び歴史的証拠が芸術、歴史又は考古学にとって価値のある古代記念物又は建造物が位置している地域と定義される。(1961年考古学遺跡、考古学的発見物、芸術品及び国立博物館に関する国王特許状)。これは、遺跡内で発見される全ての考古学上の発見物を含む。
2. 目的
2.1 考古学遺跡保存及び環境保存の為の国際考古学原則に基づく一般指針を制定すること。これは国の歴史記録を維持できるように、1961年考古学遺跡、考古学的発見物、芸術品及び国立博物館に関する国王特許状、並びに国の社会経済状況及び文化遺産に従ってなされるべきである。
2.2 将来の考古学的研究の為に、考古学遺跡を損傷から保護し、芸術的、歴史的及び考古学的真実及び正確性を保全すること。
3. 基本前提
3.1 政府は、考古学的保存を含めて、国家文化遺産に責任を負う。
3.2 全ての考古学遺跡の保存は、1961年考古学遺跡、考古学的発見物、芸術品及び国立博物館に関する国王特許状、及び関係省庁の規則及び省令を守らなければならない。
4. 一般指針
4.1 建設記録、建築様式及び材料の使用法に関する保全に重点を置き、考古学遺跡の原状及び現状を調査することが不可欠である。これは保存計画の基準値(points of reference)として使用される既存の損傷の記録文書並びに詳細な写真、表及び図面という形で実行されるべきである。当該記録は、将来の重要な歴史的文書としても資し得る。
4.2 考古学的保存計画は、考古学遺跡の重要な側面及び価値のある特性、つまりその歴史、考古学的重要性、絵画、彫刻及び建築に基づくべきである。保存計画は主として、その歴史的価値及び最重要特性の保全を目的とするものだが、二次的重要性を有する特性を害してはならない。
4.3以前、古代建造物に改修が行われたか否か、考慮にいれなければならない。改修部分がある場合、どこまで改修されたのか、又改修によって原物の価値が下がったかを検討しなければならない。価値減損の場合、その改修部分は除去されて建造物は原状を回復しなければならない。
4.4考古学遺跡が改修された場合、改修に関する詳細な情報書(報告書)が十分に吟味されなければならない。具体的には改修部分の数、各改修部分の年代、瑕疵部分である。保存するときは特定の形式に則る必要はない。考古学遺跡の重要性を強調させる保存法が最適な選択である。いずれにせよ、その改修又は保存方法を文書、図、又は模型で記録を残さねばならない。
4.5最重要価値ある考古学遺跡については、補強及び保全作業のみがなされなければならない。