1976年法律No. 7
遺物の保存及び保護に関する法律を廃止・再制定する為の法律
 
 
―条文目次―
第1条 略称、範囲及び発効
第2条 定義
第3条 諮問委員会
第4条 ある製作品が遺物であるか否かについての紛争
第5条 一定の遺物の保管、保存等
第5条A 遺物の偶然の発見の長官への通知義務
第6条 立入、点検等の権限
第7条 遺物を包含する土地の取得
第8条 遺物の購入、賃借等
第9条 遺物が売却される場合の先買権
(原文8〜9頁欠落)=10条から12条欠落
第13条 所有者が締結した契約により拘束される、一定売却時の購入者及び所有者を通 じて主張する者
第13条A 埋蔵遺物の所有権
第14条 遺物の維持及び保存の為の贈与の申請
第15条 保護不動産遺物の強制取得
第16条 動産遺物の強制取得
第17条 礼拝場所の濫用からの保護
第18条 保護不動産遺物の利用に関する制限
第19条 保護遺物の滅失、損傷等の禁止
第20条 保護不動産遺物の修理、改築等に関する制限
第21条 所有者に遺物保存措置を講じる命令
第22条 不動産遺物近隣での開発計画及び新規建設の実行
第23条 広告紙貼り、蛍光灯看板、その他の種類の広告の禁止
第24条 遺物の偽造等に関する罰則
第25条 遺物の取引
第26条 遺物の輸出
第27条 動産遺物の売買
第28条 採鉱、採石等の規制
第29条 認可無しでの考古学的発掘又は探査の禁止
第30条 許可無しの保護遺物の複製作成の禁止
第31条 保護不動産遺物へのアクセス権
第32条 罰則
第33条 犯罪行為を審理する裁判権
第34条 令状無しに逮捕する権限
第35条 没収遺物の長官への移管
第36条 免責
第37条 規則制定権限
第38条 廃止
 
 
遺物の保存及び保護に関する法律は、廃止・再制定することが適切である。よって、以下の通り制定する。
 
第1条(略称、範囲及び発効)
1.本法は1975年遺物法と呼ぶことができる。
2.適用範囲はパキスタン全土である。
3.直ちに発効する。
 
第2条(定義)
本法では、本旨に反しない限り、
(a)「諮問委員会」とは、第3条に基づき設置される諮問委員会を意味する。
*(b)遺物に関連する「古」とは、75年以上の期間存在している遺物を意味する。
(c)「遺物」とは、
  (i)芸術、建築、工芸、習慣、文学、道徳、政治、宗教、戦争、科学又は文明・文化の全ての側面を例証する、動産又は不動産の人間活動の古産物
  (ii)歴史的、民族学的、者類学的、軍事的又は科学的に重要な古物又は区域
  (iii)国家遺跡
  (iv)連邦政府が官報の公示を通じて本法の解釈上、遺物であると宣言されたその他の物品又は当該物品の等級を意味する。
(d)「取引業者」とは、遺物売買の仕事に従事している者を意味する。「遺物を扱う」とは、かかる仕事を営むことを意味する。
*(e)「長官」とは、パキスタン政府の考古学局長官を意味し、本法に基づく長官の権限又は機能の全てを行使・遂行する権限を長官によって授けられた担当官を含む。
(f)「輸出」とは、陸路、海路又は空路によってパキスタン国外に持ち出されることを意味する。
(g)「不動産遺物」とは、以下に掲げるいずれかの遺物を意味する。
  (i)陸上又は水底の考古学遺跡
  (ii)考古学的な墳丘、古墳、埋葬地、収容所、古庭園、構造物、建造物、建物、又は歴史的、考古学的・軍事的・科学的に重要なその他の建造物   (iii)歴史的、考古学的、芸術的、又は科学的に重要な、同様に重要な彫像、彫刻、碑銘又は絵画を含む岩、洞窟又はその他の自然物で、以下  を含む。
    イ、不動産遺物に付属するか固定されている門、扉、窓、パネル、ダド、天井の碑文、壁画、木造部、金属部、彫刻又はその他のもの
    ロ、不動産遺物の残骸
    ハ、不動産遺物の区域
    ニ、不動産遺物を用い、カバーし、又はその他の方法で保存するのに妥当に必要な、当該不動産遺物に隣接する陸上又は水域の部分
    ホ、不動産遺物に立ち入り、然るべく調査する為に妥当な手段
    ヘ、連邦政府が、その保存は配置、建築又は建材の為に公益問題であるという見解であり、官報の公示によって本法の解釈上の不動産遺物であると宣言する特別な価値のある都市区域、町並み、建造物群又は広場
(h)「国家遺跡」とは、諮問委員会と協議の上、連邦政府によって随時遺跡として決定・公示される、建造物、構造物、建物、収容所、庭園、土地の一部又はその他の国民的に重要なその他の場所又は事物。
(i)「所有者」とは以下の者を含む。
  (i) 未成年又はその他の法的無資格の為に行動できない所有者の代理として行動する法的資格を有する者
  (ii)自分自身と他の共同所有者の代表として管理権限を付与された共同所有者の1名及び当該所有者の権利の承継者
  (iii)管理権限を行使する管理者又は受託者及び管理者又は受託者の職責の継承者
(j)「保護遺物」とは、第10条に基づき保護遺物であると宣言された遺物を意味する。
(k)「規則」とは、本法に基づき制定される規則を意味する。  

第3条(諮問委員会)
*1.本法の解釈上、連邦政府は官報での公示により上院及び国民議会からの各1名を含め、必要と考えられる委員から構成される諮問委員会を任命する。諮問委員会の委員長は国会議員とする。
2.委員会の空席の存在又はその構成上の欠陥のみを理由として、諮問委員会の行為又は法的手続が無効とみなされることはない。

第4条(ある製作品が遺物であるか否かについての紛争)
ある製作品、物品又は区域が、本法の意味での遺物であるか否かについて問題が生じた場合には、その問題を連邦政府に付託するものとし、連邦政府は諮問委員会に諮った後、これに判決を下す。連邦政府の判決は最終的な決定である。

第5条(一定の遺物の保管、保存等)
1.所有者の存在しない遺物の発見又は存在について長官が情報を受け取るか又はその他の形で知った場合、長官はその情報又は連絡の正確性について納得した後に、その遺物の保管、保存及び保護に必要と自らが考える措置を講じる。
2.遺物の所有者が見つからない場合、長官は連邦政府の承認を得てその遺物の保管、保存及び保護に必要と自らが考える措置を講じる

*第5条A(遺物の偶然の発見の長官への通知義務)
1.動産遺物を発見、又は偶然に見つけた者は、その発見から7日以内に長官に通知し、次項に規定される期間、それを保存する。
2.動産遺物の発見が前項に基づき通知されてから7日以内に、長官が保管、保存及び保護を目的としてそれを引き取ると決定した場合、その発見者は長官又は長官により書面で権限を付与された者にそれを引き渡す。
*3.長官が遺物を引取ると決定した場合、長官はそれを引き渡す者に諮問委員会が適切と考える現金報酬を支払うことができる。
4.動産遺物を発見した者が1項又は2項の規定に違反する場合には3年以下の拘禁又は罰金、或いはその両方に処せられ、その者に有罪を宣告する裁判所は違反の元となった遺物を連邦政府が没収するよう命じる。

 
第6条(立入、点検等の権限)
1.長官は、妥当な通知を行なった後にそこ又はその地中に遺物が存在すると信ずべき理由がある全ての土地、場所又は地域に立入り、点検し、調査することができ、目的に適うあらゆる方法で、かかる土地、場所又は地域にある区域、建造物、物品或いは全ての遺物又は遺物の残骸の写真、写し又は複製を取ることができる。
2.その土地、場所又は地域の所有者又は占有者は、前項の目的の為に、長官に妥当なあらゆる機会及び支援を提供する。
3.1項に基づき、またその目的の為に取られた写真、写し又は複製は、その写真、写し又は複製の元となる物品の所有者の同意がない限り、これを売却又は売却申し出してはならない。
4.1項に基づく点検の結果としていずれかの財産に重大な損害が生じた場合、長官はその所有者に損害に対する妥当な補償を支払う。
 
第7条(遺物を包含する土地の取得)
連邦政府は、ある土地が遺物を包含していると信ずべき合理的根拠がある場合、州政府に命じて土地又はその一部を取得させることができ、州政府は直ちに公共目的の為に1894年土地取得法(1894年のI)に基づき当該土地又はその一部を取得する。
 
第8条(遺物の購入、賃借等)
1.長官は、連邦政府の事前認可を得て遺物を購入、賃借することができ、その贈与又は遺贈を受けることができる。
2.長官は、遺物の取得、保存又は復原の為に任意の寄付及び寄贈を受けることができ、かかる寄付及び寄贈により設立された基金の管理及び利用について適切な取決めを締結することができる。
但し、特定目的の為になされた寄付又は寄贈は、当該目的以外の目的に利用してはならない。
 
第9条(遺物が売却される場合の先買権)
1.長官は、遺物又は遺物を含む不動産が売りに出されているか又は売却されそうであるという情報を得た場合、連邦政府の承認を得て先買権を行使することができる。
 
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(原文第10条乃至第12条欠落)

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(c)遺物を譲渡、滅失、除去、変更又は摩耗するか、或いは遺物区域上又は付近に建設する所有者の権利に対する制限
(d)公衆に許されるアクセスへの便宜
(e)遺物の点検及び維持の為に、所有者又は長官により委任される者に許される便益
(f)遺物の保存に関連して被る費用及び所有者が被る場合、その費用の支払い
(g)契約の強制執行又は遵守の結果として、所有者又は占有者、或いはその他の者が被る損失について支払われるべき補償金、及び
(h)遺物の保管、管理及び保存に関連するその他の問題
4.本条に基づく契約条件は、連邦政府の承認と所有者の同意を得て随時変更することができる。
5.いずれかの遺物に関する本条に基づく契約は、長官が連邦政府の事前承認を得て所有者に与えるか、又は所有者が長官に与える6ヵ月前の書面通知により終了することができる。
 
第13条(所有者が締結した契約により拘束される、一定売却時の購入者及び所有者を通じて主張する者)
現在有効な他の法律に含まれるいかなる規定にもかかわらず、土地収益未払金回収又はその他の公的請求権の為の売却時に、それについて第12条に基づく契約が存在する土地又は財産を、或いはかような土地又は財産に対する権利又は権益を購入する者は全て、またかかる契約を締結した所有者に基づき遺物に対する権原を主張する者は全てその契約により拘束される。
 
*第13条A(埋蔵物の所有権)
現在有効な他の法律に含まれるいかなる規定にもかかわらず、埋蔵物の所有権は全て連邦政府に付与される。
 
第14条(遺物の維持及び保存の為の贈与の申請)
1.特に保護遺物の維持及び保存の為に基金が創設され、所有者又はこれを代表する権限を有するその他の者が、基金の適切な申請を行なわない場合、及び第12条に基づく契約を長官から提案された時に締結を拒否するか又は締結しない場合、長官は基金又はその一部の適切な申請の為に地方裁判所に起訴するか、或いは遺物の維持及び保存の見積費用が1,000ルピーを越えない場合、地方裁判官に書類送検することができる。
2.前項に基づく書類送検の聴聞において、地方裁判官は所有者とその証言が必要と思われる者を召喚及び尋問し、基金又はその一部の適切な申請の為の命令を下すことができる。かかる命令は、民事裁判所命令であるかのように執行することができる。
 
*第15条(保護不動産遺物の強制取得)
1.保護不動産遺物が滅失、損傷又は崩壊の危険に曝されていると理解する場合、連邦政府は州政府に命じてかかる遺物又はその一部を取得させることができ、州政府は直ちに公共目的の為に1894年土地取得法(1984年のI)に基づき遺物又はその一部を取得する。
2.前項に基づく強制取得の権限は以下の場合、行使してはならない。
  (a)それ又はその一部が宗教的儀式の為に定期的に使用されている遺物、又は
  (b)第12条に基づく生計契約の対象である遺物
 
第16条(動産遺物の強制取得)
1.連邦政府が、その文化的、歴史的又は考古学的重要性の故に保存目的で取得すべきだと考える場合、連邦政府は所有者宛の命令書によりかかる遺物を取得することができる。
但し、本項に基づく取得権限は以下に拡張されてはならない。
 (a)宗教儀式目的で実際に使用されている肖像又は象徴、又は
 (b)所有者が、自身或いはその祖先又は家族にとって個人的に妥当な理由で、保持することを希望するもの
2.前項に基づく命令が所有者に送達された時は、命令の対象である遺物は一切の負担なしに直ちに連邦政府に帰属し、所有者は補償を受け取る権利を有する。その金額は、以下に述べる原則に従い決定される。即ち
 (a)補償金額を合意により定めることができる場合、その合意に従い支払う。
 (b)合意に達することができない場合、連邦政府は仲裁者として高等法院の裁判官であった者、又はその被任命資格を有する者を指名する。
 (c)仲裁者の下での法的手続の開始時に連邦政府と補償を受ける者は、各々が公正な補償金額と考えるものを陳述する。
 (d)仲裁者は仲裁判断を下すにあたり公開市場での互いに独立した買主と売主の間での販売においてその遺物が売れそうな価格を顧慮する。
 (e)その金額が、規則によりこの為に規定された金額を越えない場合を除き、仲裁者の仲裁判断に対して高等法院に控訴することができる。
 (f)本項及び本項の為に制定される規則に規定されるものを除き、現在有効な他の法律のいかなる規定も、本項に基づく仲裁には適用されない。

第17条(礼拝場所の濫用からの保護)
1.連邦政府により維持される遺物である礼拝場所又は聖堂は、その性格と矛盾する目的にこれを使用してはならない。
2.長官が、第12条に基づく契約により後見を引き受けた礼拝所又は聖堂は、その契約が別途定めていない限りそれが帰属する者により維持され、かかる者がいない場合、連邦政府により維持される。
3.それに関して連邦政府が本法に基づき何らかの権利を取得するか、又は長官が後見を引き受けた遺物が地域社会により定期的に宗教的礼拝又は儀式に使用される場合、長官は以下によりかかる遺物を冒涜から保護する。
 (a)その遺物が使用されるその地域社会での宗教的使用法により立入る資格を有さない者については、その遺物に責任を負う者の同意により規  定される条件に従う場合を除き、立入りを禁止する。
 (b)その遺物に責任を負う者の同意を得て、長官がその為に必要と考える措置を講じる。
4.前項に違反する者は、3ヵ月以下の拘禁又は罰金、或いはその両方に処せられる。

第18条(保護不動産遺物の利用に関する制限)
保護不動産遺物は、その性格と矛盾する目的に、又はその管理及び保存に直接関連する以外の目的にこれを利用してはならない。
 
第19条(保護遺物の滅失、損傷等の禁止)
1.何人も本法の目的の遂行を除き、遺物を滅失、破損、損傷、変更、摩損又は切断したり、そこに文字等を刻んだり、書いたりしてはならず、保護遺物から堆肥を取ってはならない。
2.前項の規定に違反する者は、3年以下の懲役又は罰金、或いはその両方に処せられる。
3.前項に基づく犯罪を審理する裁判所は、回収される罰金の全部又は一部を、遺物を犯罪が行われる以前の状態に修復する為の費用の支払いに充当するよう命じることができる。
 
第20条(保護不動産遺物の修理、改築等に関する制限)
1.保護不動産遺物の所有者は、遺物に対していかなる変更又は改築、或いは増築を行なってはならない。但し、所有者は長官の許可を得て遺物の日常利用に必要と考えられる小規模の調整を行なうことができる。但し、許可された工事は長官又は長官がこの為に権限を付与した者の監督下で行なう。
2.前項の規定に違反する者は、1年以下の懲役又は罰金、或いはその両方に処せられる。
 
第21条(所有者に遺物保存措置を講じる命令)
1.長官は遺物がその所有者により適切に保存又は保護されていないと考える場合、書面命令により、命令に指定されたその適切な保存及び保護の為の措置を指定された時間内に講じるよう命令することができる。
2.所有者が前項に述べられた命令に指定された措置を講じない場合、長官はその遺物に関して全ての措置を講じることができ、その為に被る費用は、土地収入の未払金として所有者から回収できる。
 
第22条(不動産遺物近隣での開発計画及び新規建設の実行)
現在有効な他の法律に含まれるいかなる規定にもかかわらず、長官の承認がない限り保護不動産遺物の上部又はそこから200フィート以内で開発計画又は新規建設を着工又は実行してはならない。
 
第23条(広告紙貼り、蛍光灯看板、その他の種類の広告の禁止)
1.何人も保護不動産遺物の上又はその付近に、蛍光灯看板又はその他の広告、例えば広告紙貼り、商業看板、ポール又はパイロン、或いは電線又は電話線及び映像受信装置を立ててはならない。
2.前項の規定に違反する者は、1年以下の懲役又は10,000万ルピー以下の罰金、或いはその両方に処せられる。
3.前項に基づく犯罪を審理する裁判所は、回収される罰金の全部又は一部を遺物を犯罪が行われる以前の状態に復原する為の費用の支払いに充当するよう命じることができる。
 
第24条(遺物の偽造等に関する罰則)
1.詐欺の目的で又はそれにより詐欺が行なわれると承知の上で、何らかの遺物に関して偽造する者、或いは一方の者に不正な利得をもたらし他方の者に不当な損失をもたらすことを目的としてある物を遺物に見せかけるか又はそう信じ込ませる者は、6ヵ月以下の拘禁又は罰金、或いはその両方に処せられる。
2.前項に基づく犯罪を審理する裁判所は、犯罪行為を構成した偽造品を連邦政府が没収するよう命じることができる。
 
第25条(遺物の取引)
1.長官により付与される免許に基づき、それに従う場合を除き、何人も遺物を取り引きしてはならない。
2.取引業者は、長官が随時指定する方法及び書式で、台帳を維持する。
3.1項に基づき付与される免許は、免許条件のいずれかの不履行により長官により取り消され得る。
4.長官は、本条の規定の遵守を確保する為
   (a)遺物を扱う者に、その者が従事する事業に関してその者が持っている情報で長官が要求する情報を与えるよう要求することができる。
   (b)遺物を扱う者に帰属するか又はその管理下にある帳簿、台帳又はその他の文書を検査し、或いは検査させることができる。
   (c)家屋に立入り、捜索し、又は部下に立入及び捜索をさせ、本条の規定の違反又は免許条件の不履行があると信ずべき理由がある遺物を押収するか、又は上記の部下又は警察官にその押収を承認することができる。
5.本条の規定に違反する者は、1年以下の懲役又は罰金、或いはその両方に処せられる。
6.前項に基づく犯罪を審理する裁判所は、犯罪行為の対象となった遺物を連邦政府が没収するよう命じることができる。
 
第26条(遺物の輸出)
1.何人も遺物を輸出してはならないが、長官により認可を付与される以下の場合を除く。
  (a)展示、調査又は保存の為の処理を目的とする遺物の一時的輸出
  (b)認可期間内の考古学探査及び発掘の為の対外認可の契約に従う場合、或いは
  (c)外国の遺物と交換される独自性を有さない遺物の輸出の場合
2.前項により輸出が禁止される遺物は全て、1969年関税法(1969年のIV)第十6条により輸出が禁止される物品と看做され、同法の全ての規定が然るべく効果を発する。但し、同法の規定に違反した遺物は、同法により没収が承認される場合、没収される。
 
第27条(動産遺物の売買)
1.連邦政府はパキスタンのいずれかの場所の動産遺物がパキスタンの意に反して、売却又は移転されようとしていることに気づいた場合、官報での告示により告示に指定される遺物又は指定される種類の遺物の指定期間にわたる指定場所での移動を禁止又は制限することができる。但し、長官の書面許可に従う場合を除く。
2.本条の規定に違反する者は、3年以下の懲役又は罰金、或いはその両方に処せられる。
3.第25条に基づく犯罪を審理する裁判所は、犯罪行為の対象となった遺物を連邦政府が没収するよう命じることができる。
 
第28条(採鉱、採石等の規制)
1.連邦政府は不動産遺物の保護又は保存の目的の為にそうすことが必要だと考える場合、官報での告示によりそれに指定される地域での採鉱、採石、発掘、爆破及びこれに類するその他の作業、或いは重車両の移動を禁止又は制限することができる。
但し、長官により付与される認可の条件及びこの為の規則(もしあれば)に従う場合を除く。
2.前項に基づく告示による禁止又は制限の為に損失を被る土地の所有者又は占有者は、かかる損失について妥当な補償の支払いを受けることができる。
3.本条の規定に違反する者は、1年以下の拘禁又は罰金、或いはその両方に処せられる。
 
第29条(認可無しでの考古学的発掘又は探査の禁止)
1.長官により付与される認可に基づく場合を除き、何人も考古学的目的で土地を発掘又は探査してはならず、遺物を掘り出す為に土地又は区域を掘ってはならない。
2.いずれかの土地に関する前項に基づく認可は、土地の所有者以外の者に付与されてはならない。
但し、所有者との契約の条件に従う場合はこの限りではなく、当該契約は以下を規定することができる。
 (a)当該土地の使用及び占有に関する所有者の権利の制限
 (b)所有者に支払われる報酬又はその他の対価、及び
 (c)かかる発掘の目的の為の土地利用に関連するその他の問題
3.国益である考古学的又は歴史的資料の損失をもたらすことのない仕方で発掘することを所有者が約束する場合、土地所有者に対して1項に基づく認可を拒否してはならない。
4.1項の規定に違反する者は、3年以下の拘禁又は罰金、或いはその両方に処せられる。
5.前項に基づく犯罪を審理する裁判所は、犯罪行為を構成する発掘、探査、掘出し又は掘削の間に発見された物品を連邦政府が没収するよう命じることができる。
 
第30条(許可無しの保護遺物の複製作成の禁止)
何人もいかなる商業目的であれ、保護遺物又はその一部の映像を撮影してはならない。
但し、長官により付与される認可に従う場合はこの限りではない。
 
第31条(保護不動産遺物へのアクセス権)
本法及び規則の規定に従い公衆は、本法により連邦政府が維持する不動産保護遺物にアクセスする権利を有する。
 
第32条(罰則)
本法又は規則の規定の違反は、罰則が特に規定されていない場合、6ヵ月以下の拘禁又は5,000ルピー以下の罰金、或いはその両方に処せられる。
 
*第33条(犯罪行為を審理する裁判権)
第一級治安判事未満の裁判所は、本法に基づく犯罪行為の裁判権をを有さず、これを審理しない。
 
第34条(令状無しに逮捕する権限)
**1.長官又はこの為に長官により正式に権限を付与された係官は、第5条A、第19条、第25条、第26条、第27条及び第29条に基づく犯罪行為を犯したと信ずべき合理的理由がある者を、令状なしに逮捕することができる。
2.次項を条件とし前項に基づき逮捕された者は全て、直ちに最寄りの警察署の担当者に引き渡す。
3.長官又はいずれかの者を逮捕した係官、あるいは2項に基づきその者を引き渡された警察の担当者は、裁判権を有する治安判事の元に出頭する為の保釈を認めるか又は治安判事の元に出頭させる前に拘引する。
 
第35条(没収遺物の長官への移管)
本法に基づき押収又は没収された遺物は、保管、保存及び保護の為長官に移管される。
 
第36条(免責)
善意又は本法に基づき行われる事項については、政府又は何人に対して訴訟、訴追又はその他の法的手続を起こしてはならない。
 
第37条(規則制定権限)
1.連邦政府は事前発表の後、本法の目的を遂行する為の規則を制定することができる。
2.特にまた上記の権限の一般性を損なうことなく、当該規則は以下の事項を規定することができる。
  (a)本法により付与される免許証の書式及び条件
  (b)不動産保護遺物への公衆の入場規制
  (c)本法に基づく免許付与の手数料及び不動産保護遺跡への公衆の入場料の賦課
  (d)第16条2項に基づく仲裁において従うべき手順、仲裁者のもとでの法的手続及び控訴の費用の配分において従うべき原則、及び控訴が起こせない報酬の最高金額
  (e)本法の規定を実施するのに必要な、又は必要になる可能性のあるその他の問題
*3.本条に基づき制定される規則は、その規定又は本法に基づき付与される免許条件の違反が、200,000万ルピー以下の罰金に処せられることを規定することができる。
 
第38条(廃止)
1968年遺物法(1968年のXIV)及び1975年遺物条例(1975年のXX)は、これにより廃止される。


脚注
p.1 第2条(b)を修正、1992年法律No.XXIを参照。
p.2 第2条(e)を修正、1992年法律No.XXIを参照。
p.4 第3条1項を代置、1992年法律No.XXIを参照。
p.5 第5条Aを挿入、1978年条例No.XLIIを参照。
p.6 第5条A3項を修正、1992年法律No.XXIを参照。
p.11 挿入、1992年法律No.XXIを参照。
p.12 1項、2項(b)を修正、(c)を削除、1977年法律No.VIを参照。
p.22 *代置、1992年法律No.XXIを参照。
**第34条1項を修正、1978年条例No.XLIIを参照。
p.24 第37条3項を修正、1992年法律No.XXIを参照。