文化財保護法

=目次=
第1章 総則
第2章 不可動歴史文化遺産
第3章 可動歴史文化遺産
第4章 考古学発掘調査
第5章 博物館
第6章 歴史文化遺産の売買
第7章 罰則
第8章 諸則

第1章 総則

 

第1条

アフガニスタンの歴史文化遺産はアフガニスタン国民に帰属し、全人類の文化遺産の完成過程において人類の担った積極的役割の表象である歴史文化遺産の保護は、アフガニスタン民主共和国の政府ならびに国民の義務である。

 

第2条

 本法における歴史文化遺産とは、以下のものからなる。

1.歴史的、学術的、芸術的、文化的見地から卓越した普遍的な価値があり、少なくとも100年以上経過した、すべての可動、不可動の人類の所産

2.100年は経過していないが、学術的、芸術的、文化的な価値の見地から保護に値するとみなされる遺産

 

第3条

 第2条2項で記された、遺産の学術的、芸術的、文化的価値は考古学委員会によって定められ、情報文化大臣の承認の後、有効となる。

 

第4条

 歴史文化遺産の研究と調査を目的として考古学委員会という名称の委員会が活動を行う。考古学委員会は以下のように構成される。

1.情報文化大臣によって指名される学術的資格を有する考古学者2名

2.情報文化大臣によって指名される学術的資格を有する博物館職員1名

3.科学アカデミーの長によって指名されるアフガニスタン科学アカデミー歴史学者1名

4.委員長としての考古学研究所長

 

第5条

 ある歴史文化遺産の真贋に関して誤りが生じた場合には、考古学委員会の決定がその件に関して最終決定となる。

 

第6条

 考古学研究所は、あらゆる古代建造物と史跡を調査、登録し、その範囲を定め、それらに関するすべての歴史的文書を収集、整理する義務がある。

 いかなる法人、個人も考古学[研究所]によって登録された遺跡において、同研究所の承諾を得ることなく、修復を行うこと、もしくは他者に修復の許可を与えることはできない。

 

第7条

 アフガニスタンにおいて発見された、もしくは地中に埋もれている可動および不可動歴史文化遺産は、本法の諸規定に基づき政府の所有物とみなされる。

 

第8条

 土地の所有者は土地の所有の権利証書を基に、その地上および地中にある歴史文化遺産を所有すること、もしくは発掘することはできない。

 

第9条

 市役所や都市建設、住宅建設、灌漑開発の機関、およびその他の政府機関や民間機関は、その開発および計画の拡張の際に、歴史的かつ文化的重要性を備えた遺産を発見した場合、その作業を中断させ、その旨を考古学研究所に通知しなければならない。

 

第10条

 計画の続行が古代の遺産もしくは遺跡を危機に直面させる場合には、その保護の根本的解決策を見出すために、その開発計画は中断される。

 

第11条

 政府の許可なしに、歴史的価値を有する登録された建造物に変更を加えることは禁止される。政府はこのような建造物の保護のために適切な方策をとる。

 

第12条

 歴史文化遺産の発見に関して、政府に手助けする者たちに対しては、考古学委員会によって相応の報酬が決定され、支払われる。

 

 

第2章 不可動歴史文化遺産

 

第13条

 不可動歴史文化遺産の登録は、考古学委員会の決定と情報文化省の承認の後に行われ、官報において一般に公表される。考古学研究所は登録された歴史文化遺産に登録証を取り付けて、関係する州庁と市役所にもその写しを送付する。

 

第14条

 歴史文化遺産として登録されている聖なる場所や歴史的建造物は、ワクフ(宗教的寄進)庁、考古学研究所、またはその地方の行政当局の管財権の所有下におかれる。この場合には、個人、もしくは当局がその保存の責任を負い、その保存のために、確実な保護方法を考古学研究所にはかる。

 

第15条

 考古学[研究所]によって登録された地区の範囲内では、歴史文化遺産の損失と損害の要因となる遺体の埋葬、井戸や地下水路、壕の掘削、地下道の掘削、発破作業、レンガ焼き窯の建設、車両の通行など、その他のすべての行為は、考古学研究所の許可なく認められない。

 

第16条

 政府は、必要な場合には、情報文化省の提案と閣議の承認により、個人が所有する不可動歴史文化遺産または史跡を適正な価格で取得できる。

 

第17条

 不可動歴史文化遺産に関しては、その占有が長間にわたっていたとしても、占有権の主張は認められず、その者の所有権の証明とはなり得ない。

 

第18条

 不可動歴史文化遺産を発見した者、もしくはそのような遺産が発見された土地と地所の所有者は、その旨を、発見の日から、都市部では1週間以内に、村落部では2週間以内に、最寄りの地域の長に通知する。地域の長は考古学研究所に即座に通知する。このような[不可動歴史文化遺産]遺産は公共のものと認められる。

政府は[不可動歴史文化遺産]遺産が存在する、もしくはその一部とみなされる土地と集落を公正な価格で獲得する。

 

第19条

 発見された、可動歴史文化遺産を伴う不可動歴史文化遺産については政府の所有とみなされ、その所有者に対して、本法第12条に基づいて相応の報酬が与えられる。

 

第20条

 考古学研究所はすべての不可動歴史文化遺産を調査、模写、撮影、型取りすることができる。所有者は、上述の目的のために、考古学[研究所]の代理人に対して必要な便宜を図る義務がある。

 

第21条

 所有者から他者への登録不可動歴史文化遺産の所有権の譲渡は、考古学研究所に通知した1ヵ月後に行うことができ、新しい所有者の氏名と証書の写しを送付する義務がある。

 

第22条

 いかなる公共の不可動歴史文化遺産も売却することはできない。

 

第3章 可動歴史文化遺産

 

第23条

 本法の発効以前に法的行為能力を有する者の所有していた可動歴史文化遺産は、政府により登録される。このために、本法の発効の日から3年以内に、可動歴史文化遺産の所有者は、中央においては考古学研究所、州においては情報文化[省]の責任者に報告する義務を有す。この場合、このような[可動歴史文化]遺産に対する所有権は保護される。

 

第24条

 情報文化[省]の責任者は、登録のために、報告された[可動歴史文化]遺産の詳細を15日以内に考古学研究所に正式に通知する義務を有す。同様に、考古学研究所は3ヶ月以内に登録証の写しを関係する情報文化[省]の責任者に送付しなければならない。

 

第25条

 可動歴史文化遺産を発見した者は、[可動歴史文化]遺産の発見から、都市においては1週間、村においては2週間以内に、中央においては考古学研究所に、州においては情報文化省管轄下の[歴史的]建造物保存局、博物館、もしくは地域の至近の行政の長へその旨を報告する義務がある。

 これらの役所は、可及的速やかに、その旨を考古学研究所へ伝えること義務がある。

 歴史文化遺産を発見した者には第12条にしたがって報酬が与えられる。

 

第26条

 考古学研究所が、ある可動歴史文化遺産の所有について、学術的な目的のために明確な必要性が生じた場合は、その購入において優先権を有する。[可動歴史文化]遺産の所有者が同意しない場合は、考古学研究所は裁判所に訴える権利を有する。

 

第27条

 考古学研究所は、個人所有となっている登録可動歴史文化遺産を、模写、型取り、撮影、学術利用の目的で請求することができる。調査の実施後、適切な期間を経て、その所有者に返却される。また、考古学研究所はそのような[可動]歴史文化遺産を公表することができる。

 

第28条

 考古学委員会を通して、貸与の形で、学術利用の目的のために研究者に渡される個人所有の[可動]歴史文化遺産については、研究者は、自身の研究において、その所有者の氏名を明記する義務がある。

 

第29条

 登録可動歴史文化遺産の所有者は、当該[可動歴史文化]遺産の保管場所を移動する場合、その旨を考古学研究所に報告する義務がある。

 

第30条

 登録可動歴史文化遺産を所有する法的行為能力を有する者は、それを考古学研究所の指導にしたがって保管する義務がある。

 所有者の怠慢の結果、[登録可動歴史文化]遺産に損害がもたらされた場合には、考古学研究所は当該[登録可動歴史文化]遺産を学術的かつ技術的に修復をおこない、その費用を所有者から徴収することができる。その[登録可動歴史文化]遺産の所有者が保管できない場合には、考古学研究所がその歴史文化遺産を公正な価格で購入することができる。価格について同意を得られない場合、考古学研究所は裁判所に訴える権利を有する。

 

第31条

 登録可動歴史文化遺産の売却と所有は外国人には認められない。個人が登録可動歴史文化遺産をアフガン国民に売却する場合には、売却の前に購入者の完全な氏名を考古学研究所に通知しなければならない。

 考古学研究所が歴史文化遺産の購入をしない場合、所有者は第三者に売却することができる。

 

第32条

 歴史文化遺産の保護当局者と考古学研究所職員は歴史文化遺産の売買の権利を持たない。

 

第4章 考古学発掘調査

 

第33条

[歴史文化]遺産を発見する目的で発掘をする権利は考古学研究所にのみ与えられる。いかなる他の公的な機関、個人の研究所、また、自分の土地であってもいかなる個人も、本法の規定に基づいて発行された許可証なくしては、この目的で発掘を行う権利を持たない。

 

第34条

 考古学研究所は、申請に基づき、閣議の承認後、国内外および国際的な学術機関に考古学発掘の許可証を与えることができる。この許可証は譲渡できない。

 

第35条

 発掘を申請した機関は、発掘の許可を得るために、以下の内容を含む申請書を考古学研究所に提出しなくてはならない。

1.調査の目的と作業計画

2.発掘場所とその範囲

3.考古学発掘調査団の隊員の完全な氏名

 

第36条

 許可証は一つの定められた地点、または明確な範囲に対してのみ与えられる。

 

第37条

 許可証の有効期限は最大5年で、考古学調査を申請した機関は考古学研究所の事前の許可なしに1年以上延長することはできない。発掘調査の延長期間は、契約で定められた期間に数えられる。考古学調査が作業の継続を妨げる出来事のために発掘が中止される場合、または、作業の量からみて定められた期間内に完遂できない場合は、本法令の規定を遵守することにより、別の契約において発掘期間を延長することができる。

 

第38条

 発掘調査団の代表者と隊員は公式に考古学研究所に通知され、事前に同意書なしに改変や変更を行うことはできない。

 

第39条

 発掘調査団は、アフガニスタンおよび発掘を行う地域の法律と風俗、習慣を遵守する義務がある。

 

第40条

 発掘を行う私有地におけるあらゆる種類の損害の賠償と補償は発掘調査団が責任を負う。

 

第41条

 外国の発掘調査団は、自分たちに必要な機材、学術的および技術的機器、移動手段の輸入に関し、作業が終わった後、減価償却していないものを再びアフガニスタンから持ち出すか、または、政府の研究所に無償で譲渡するという条件で、あらゆる種類の税、関税の支払いを免除される。

 

第42条

 すべての考古学発掘や調査の管理および監督の権限は考古学研究所に留保される。

 契約者は、考古学研究所の1名または複数の代理人の立会いなしには、踏査および発掘を行う権利をもたない。

 

第43条

 発掘調査は最新の方法と学術的機材で行わなければならない。

 

第44条

 発掘調査団は、契約の終了時まで、遺跡の保護のためにあらゆる必要な技術的措置をとる義務がある。

 

第45条

 発掘調査団は、各発掘調査期間の終了後6ヶ月以内に、地図や図面、写真、模写、発見された[歴史文化]遺産の目録を含む予備的な報告書を考古学研究所へ提出する義務がある。

 

第46条

 [発掘調査]調査隊は、各発掘期間における研究成果および進展に関する情報を発表することができる。

 考古学研究所もまた、[発掘調査]団の報告を発掘調査団の名で発表することができる。

 

第47条

 踏査および発掘で発見された[歴史文化]遺産はすべて国に帰属する。

 

第48条

 契約の範囲内における発掘した遺跡の保護と発見された[歴史文化]遺産の移動は、契約機関が責任を負う。発見されたすべての可動歴史文化遺産は、契約[期間]の終了以前に、考古学研究所に引き渡される。

 

第49条

 発見された[歴史文化]遺産を、研究、修復、洗浄を目的として、一時的に国外に輸出することは、学術的な機材や専門の研究施設が国内にない場合、外国の発掘調査団の申請にもとづき、情報の補完とその結果の発表のために考古学委員会の許可と情報文化大臣の承認により認められる。

 

第50条

 発掘調査団は、考古学研究所の許可なしに自らの発掘に関する発見された[歴史文化]遺産を、一時的な研究を目的として発掘調査団の拠点事務所から別の場所へ移動することはできない。

 

第51条

 学術研究や発掘、踏査の成果の発表権は発掘[調査]団のために留保される。

 発掘[調査]団は、自らの最終報告を発掘調査終了後5年以内に「アフガニスタン歴史文化遺産」の名で出版し、5年の期間の終了後は出版の独占的権利を失う。

 

第52条

発掘調査団は、発掘および調査に関する予備報告、最終報告、論文、冊子等のすべての出版物各50部を、無償で考古学研究所に公式に提供する義務がある。

 

第53条

発掘契約を無効とする条件は、契約において、締結する両者によって明確に定められる。

 

第5章 博物館

第54条

博物館の設立と運営は国の義務であり、歴史文化遺産の保存・修復と学術利用を目的とする。

本法令の規定は、法的行為能力を有する者がこの種の[歴史文化]遺産や収集品を取得することを妨げない。

 

第55条

アフガニスタンにおける博物館は3種類に分けられる。

1.国立博物館:国の首都に位置する

2.地方博物館:その数と場所は、考古学委員会の提案により、情報文化大臣の承認を経て定められる。

3.特定博物館:関連省庁の提案により、閣議の承認を経て設立される。

 

第56条

国立博物館には、第一級の学術的・美術的重要性を持つすべての[歴史文化]遺産、およびアフガニスタンにただ一つしかない歴史文化遺産を、保管し、展示する。その他の歴史文化遺産や複数入手される歴史文化遺産は、その[歴史文化]遺産が発見された地域の地方博物館に展示される。

既存の、および新たに発見された文化遺産の各博物館への配分は、国立および地方の各博物館長の出席の下、考古学委員会によって行われる。

 

第57条

本法第56条に記された場合を除いて、国立博物館またはその一部を定められた場所から別の場所へ移転させることは、緊急の必要および閣議の承認なしには禁止される。

歴史文化遺産の運搬は考古学委員会の監視下で、窃盗や損壊、散逸、その他の損傷から歴史文化遺産を保護するための可能な限り最良の条件下で行なわれ、新しい保管場所には歴史文化遺産保護のために最良の条件が準備される。

 

第58条

地方博物館の歴史文化遺産の移転は、緊急の必要が生じた場合、地方行政の責任者、情報文化省の責任者、教育省の責任者による共同の承認に基づき、第57条の規定にしたがって行われる。

 

第6章 歴史文化遺産の売買

第59条

本法の規定によれば、何人も考古学研究所からの歴史文化遺産の売買許可書を得ることなく、この種の[歴史文化]遺産の売買を行うことはできない。

 

第60条

本法に基づき、歴史的・文化的価値を有する[歴史文化]遺産の売買は、本法に記載されている条件に基づいてのみ許可される。

 

第61条

歴史文化遺産の売買に従事しようとする者は、許可証を取得するために、事前に以下の内容を含む申請書を考古学研究所に提出しなければならない。

1.申請者の完全な身元証明

2.名称[屋号]と売買の場所[住所]

 

第62条

許可証は3年を期限として与えられ、更新は可能である。他者への許可証の移譲は認められない。

 

第63条

歴史文化遺産の売買許可証は、アフガン国民であり、完全な法的能力を持つ者に発行される。

 

第64条

歴史文化遺産の売買許可証を所持する者は、当該[歴史文化]遺産を許可証の記載された場所でのみ売却しなければならない。許可証の所持者はアフガニスタンのいかなる場所においても[歴史文化]遺産を購入することができる。

 

第65条

[歴史文化]遺産を売買する者は以下の責任を負う。

1.売買許可証を売買の場所に貼付する

2.登録されていないいかなる歴史文化遺産も、許可証の場所とは別の場所に1ヶ月以上保管してはならない。

3.あらゆる歴史文化遺産の売買のすべてを、考古学研究所から売買人に販売される台帳に記載する。

4.考古学[研究所]の代理人が調査する際には、所有しているすべての歴史文化遺産を査察官に提示しなくてはならない。

 

第66条

考古学委員会は、売買の場所に存在するいかなる歴史文化遺産も、撮影し、型取りをすることができる。

 

第67条

考古学委員会は、売買人が本法の規定に違反した場合、許可証を取り消す権利を有する。承服できない場合、売買人は裁判所に訴えることができる。

 

第68条

第67条の規定にしたがって取り消された場合、許可証は更新されない。

この場合、歴史文化遺産の売買人には6ヶ月の猶予が与えられ、その間に、所有する[歴史文化]遺産を売却するか、もしくは自身の所有物として登録する。

 

第69条

歴史文化遺産の売買許可証は、6000アフガーニーで発行され、更新に際しては、元の金額の25パーセントを支払うことで得られる。許可証を紛失した場合、1000アフガーニーを支払うことで副本が与えられる。

 

第70条

考古学研究所は、歴史文化遺産の登録に際して、学術的価値を持ち、売買人の所有下にあるいかなる[歴史文化]遺産も公正な価格で購入できる権限を持つ。価格に関して承服できない場合、考古学研究所は裁判所に訴えることができる。

 

第7章 罰則

第71条

 故意に国の歴史文化遺産を損壊した者は、損害の賠償に加え、1ヶ月以上10年以下の禁固刑に処す。

 

第72条

第18条および第25条に記載されているように、歴史文化遺産の発見から定められた期限内に関係当局に連絡を怠った場合は、1週間以上1ヶ月以下の禁固刑、または500以上1500アフガーニー以下の罰金刑に処す。

 

第73条

歴史文化遺産の所有者、管理者、保存者が、歴史文化遺産の健全な保護に努力を怠った場合、または第30条に反する行為を行った場合には、その結果が遺産に損傷をもたらしたならば、損失を補償することに加え、1ヶ月以上1年以下の禁固刑に処す。

 

第74条

第31条に反して、歴史文化遺産を国外に輸出、または自ら国外へ持ち出した場合には、歴史文化遺産の押収に加え、6ヶ月以上3年以下の禁固刑、または3000以上5000アフガーニー以下の罰金刑に処す。

 

第75条

博物館、または発掘された遺跡に属する歴史文化遺産の窃盗、横領、または偽造を行なった者は、歴史文化遺産の価格の支払いに加え、3ヶ月以上10年以下の禁固刑に処す。

 

第76条

本法の定める他の違反については、その罪の内容と重要性に比して、裁判所から必要な刑罰が科せられる。

 

 

第8章 諸則

 

第77条

売買人もしくはそれ以外の者による登録された歴史文化遺産の外国への持ち出しを禁止する。ただし、本法の規定内容と一致する場合を除く。

 

第78条

以下のような状況や条件において、政府は歴史文化遺産を海外へ送付することができる。

1.国際的な展覧会において展示を目的とする場合

2.本法の規定に則した学術的な調査を目的とする場合

3.[歴史文化]遺産の修復を目的とする場合

4.閣議の承認に基づく、外国の博物館の歴史文化遺産との交換を目的とする場合

 

第79条

いかなる歴史文化遺産も、保険を掛けることなく海外に送付することはできない。

 

第80条

政府によって国内に持ち込まれる歴史文化遺産は、関税の支払いを免除される。

 

第81条

歴史文化遺産を持ち込む個人、学術研究所および私設研究所は、自らが持ち込んだ歴史文化遺産を詳細な目録とともに税関当局にいったん委託し、受取証を受け取らなければならない。税関は可及的速やかにその目録の写しを考古学研究所に送付する。

考古学研究所は可及的速やかに当該歴史文化遺産の目録を調査、撮影し、[歴史文化]遺産が国から輸出される際、それを目録と照合した後に、輸出の許可を与える。

 

第82条

もし外国人が、自分の所有する歴史文化遺産を国に持ち込む場合は、それを再び持ち出すのであれば、関税や税金の徴収が免除される。アフガニスタンにおいて売却する場合は、所有者は売却に先立ってその旨を税関と考古学研究所に通知する義務がある。

 

第83条

その内容が本法と矛盾する歴史文化遺産に関して存在する二者間の契約書および同意書は、本法の規定に両者が同意することとで有効となる。

 

第84条

閣議は、歴史文化遺産の保護と紹介のために、有志による協会の設立認可を与え、協会に対して援助を行う。

 

第85条

宮殿や政府関係[の建物]を含む博物館外に、国家が所有している歴史文化遺産の現物を設置したり、取り付けたりしてはならない。

 

第86条

本法令のよりよい施行のために、諸規則が定められる。

 

第87条

本法令は官報において公布された後に有効となる。

 

以上