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東京文化財研究所企画情報部
メラニー・トレーデ氏講演会のお知らせ

東京文化財研究所企画情報部では、このたびハイデルベルク大学教授で、ミシガン大学トヨタ客員教授(2011・12年)であるメラニー・トレーデ氏をお招きして講演会を催すことにいたしました。日本美術史をご専門とするトレーデ氏は、絵巻をはじめとする視覚イメージの政治性・社会性を洞察する研究を精力的に展開されています。海外における日本美術の研究動向をうかがう機会でもありますので、ふるってご参加くださいますよう、お願い申し上げます。



日 時:2012年3月5日(月)午後2:00~5:30
場 所:東京文化財研究所 地階セミナー室
申込方法:「3月5日講演会参加」と明記の上、お名前(読み仮名も併せてお願いします)・ご所属・ご連絡先(ご住所・お電話番号)を添えて、メール(kjkenkyukai@tobunken.go.jp)もしくはファックス(03-3823-2371)にてお申し込みください。ご不明の点につきましては、下記問い合わせ先までお尋ねください。なお参加費は無料です。



プログラム:
午後2:00~4:00
講演会 「文化的記憶」としての八幡縁起の絵画化―その古為今用
メラニー・トレーデ氏(ハイデルベルク大学教授、ミシガン大学トヨタ客員教授)
午後4:15~5:30
トレーデ氏を囲んでのディスカッション
  コメンテーター 土屋 貴裕氏
  (東京国立博物館学芸研究部調査研究課絵画・彫刻室研究員)
塩谷  純
  (東京文化財研究所企画情報部文化形成研究室長)
  司     会 津田 徹英
  (東京文化財研究所企画情報部文化財アーカイブズ研究室長)
逐次通訳 高松 麻里氏(明治大学非常勤講師)



講演要旨:
2007年、サンフランシスコ・アジア美術館で展示された康応元年(1389)の八幡縁起絵巻が、一部の韓国人および韓国系アメリカ人のコミュニティーを刺激し、物議を醸すというスキャンダルが生じる。それは歴史の妥当性、イメージの真実性、そして展示の政治性について問題を提起するものであった。
方法論上の探究を手始めとして、本講演では、14世紀から19世紀にかけて影響のあった八幡縁起の歴史とその視覚化について検証することにしたい。
「文化的記憶」という概念のレンズを通して、元亨2年(1322)、永享5年(1433)、そして寛文12年(1672)に描かれた三巻の異なる八幡縁起絵巻を視ることで、その物語が見直されるたび生じた宗教的、歴史的、美的な決裂についての綿密な検討が可能となろう。モノの社会的ライフと美的ライフといった人類学のアプローチや、絵巻の物質性に関連する問題が議論されなければならない。1870年代から80年代にかけて八幡縁起は政治的、視覚的な復活をみるが、そのことは主要な論点を明らかにしてくれる。すなわち繰り返されるテキストと絵画の改造こそが「文化的記憶」の構築を支え、内なる他者と外なる他者に向けてのアイデンティティを強化したのである。



問い合せ先:〒110-8713 東京都台東区上野公園13-43 東京文化財研究所
塩谷 純   tel 03-3823-4827 e-mail jshioya@tobunken.go.jp
江村知子   tel 03-3823-4862 e-mail emura@tobunken.go.jp
皿井 舞   tel 03-3823-2997 e-mail sarai@tobunken.go.jp


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