'03 日本伝統楽器の変遷研究

 昭和61年(1986)、京都府寂光院の本尊地蔵菩薩像から6孔の横笛が発見されました。この仏像は寛喜元年(1229)に造立されたので、笛の制作時期も鎌倉時代前期と推測されます。広島市鞆の浦の安国寺でも、文永11年(1274)に制作された阿弥陀像のなかから雅楽に使う竜笛が発見されました。安国寺の笛は現在の竜笛とほとんど同じサイズですが、寂光院の笛はサイズも音律も今日の笛とまったく違います。鎌倉時代には、現在につながる笛のほかに、史料に記述のない笛も吹奏されていたことがわかりました。

安国寺蔵阿弥陀三尊像

寂光院藏地蔵菩薩像

阿弥陀像の中から発見された竜笛

地蔵菩薩像の中から発見された笛


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