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日本近代美術の発達に関する調査・研究−昭和前期を中心に−

 官展、および既成の在野の美術団体に加え、今日まで存続する美術団体が創設されるとともに、戦時体制化に美術家が糾合された昭和戦前期・戦中期に焦点をあて、作品、美術家、美術団体、美術ジャーナリズム等について基礎調査をおこない、今日的な視点から研究をすすめることを目的としています。

2005年度
2004年度
2003年度
2002年度
2001年度

2005年度

 本研究は、平成13年度刊行の『大正期美術展覧会出品目録』、および平成16年度刊行の『大正期美術展覧会の研究』の成果をふまえつつ、「昭和前期」に時代を設定した研究を行った。本年度は、下記の4項目にわたる研究とその成果をあげることができた。

1.  資料の調査収集

昭和前期の美術展覧会出品目録のうち、平成17年度には美術館等の他機関、および研究者等の協力を得て、これまでに収集した資料の補完につとめ、国画会、新日本画研究会、歴程美術協会等に関する新たな資料を入手した。

2.  『昭和期美術展覧会出品目録 戦前篇』刊行

平成14年度よりデータ化をすすめた昭和前期の美術展覧会出品目録を編集、帝展・新文展、国画会、京都市美術展の工芸作品を新たに入力し、各展覧会についての解題、および作家索引を作成した上で作品件数69,928件からなる『昭和期美術展覧会出品目録 戦前篇』(B5判、1,094頁)を刊行することができた。なお解題の執筆は当研究所のスタッフの他、他機関の研究者にも協力をあおいだ。出品目録を収録した美術展覧会、およびその解題執筆者の一覧は本年報「刊行物に関する事業」129頁を参照されたい。

3.  『大正期美術展覧会の研究』索引の作成

前年度刊行の『大正期美術展覧会の研究』について、その別冊として人名索引を作成した。

4.  研究会の開催

昭和前期の美術に関して、当研究所内外の研究者による研究発表を美術部研究会として開催した。
発表日・発表者・発表タイトルは下記の通り。
2005(平成17)年7月27日
後小路雅弘(九州大学)「帝国のパブリックアート―青山熊治「九州大学工学部壁画」」
2005(平成17)年9月7日
小林未央子(東京文化財研究所)「物質への関心―1910年代半ばから1920年代にかけての日本油彩画における」
2005(平成17)年12月24日
蔵屋美香(東京国立近代美術館)「裸体の居場所―1920〜40年代の裸体表現」

5.  成果の公表

田中 淳 『画家がいる「場所」―近代日本美術の基層から』 ブリュッケ 05.6
田中 淳 「展覧会評 昭和前期の絵画をめぐって」 『美術研究』387 pp. 23-24 05.10

研究組織:○田中  淳、塩谷  純、小林未央子(以上、美術部)、山梨絵美子(協力調整官―情報調整室)
 
2004年度

 本研究は、平成 13 年度に刊行した『大正期美術展覧会出品目録』の成果をふまえつつ、「昭和前期」に時代を設定した研究を行った。そのため、本年度は、下記の4項目にわたる研究とその成果をあげることができた。

1.  資料の調査収集

昭和前期の美術展覧会出品目録のうち、平成 16 年度には、美術館等の他機関、および研究者等の協力により、これまでに収集した資料の補完につとめた。資料を補完できた主な美術団体は、一水会、九室会、 京都市 美術展、洪原会、自由美術家協会(美術創作家協会)、新時代洋画展、造型、 NOVA 美術協会、プロレタリア美術大展覧会等である。

2.  『昭和前期美術展覧会出品目録』(仮称)のためのデータ集成

昭和前期に活動をつづけた諸美術団体の出品目録をデータ化した結果、 62,384 件の入力が完了し、今年度はデータの校正を行い、検索が可能になるよう新たに出品美術家 10,382 人の読みがなの入力を完了することができた。平成 17 年度には、『昭和前期美術展覧会出品目録』(仮称)として刊行する計画である。

3.  『大正期美術展覧会の研究』刊行

「大正期美術展覧会出品目録」の成果に基づき、今年度、 34 編の論文と資料等を内容とする論文集として、『大正期美術展覧会の研究』( B5 版、 740 頁)を刊行することができた。(本報告書の目次は、「刊行物に関する事業」 121 ・ 122 頁を参照)

4.  成果の公表

田中  淳 「序論 「おわり」と「はじまり」―夏目漱石「文展の芸術」をめぐって」 東京文化財研究所編『大正期美術展覧会の研究』  pp3-22 05.3
塩谷  純 「再興日本美術院のひとびと―あるいは大正期の大観」 同上  pp.55-72
山梨絵美子 「黒田清輝と国民美術協会」 同上  pp.375-392
小林未央子「展覧会場と山本鼎―大正七年から八年にかけての美術館期成運動をめぐって」 同上  pp.393-412

研究組織:○田中  淳、塩谷  純、小林未央子(以上、美術部)、山梨絵美子(協力調整官―情報調整室)

2003年度

 本研究は、平成13年度に刊行した『大正期美術展覧会出品目録』の成果をふまえつつ、「昭和前期」に時代を設定した研究を行いました。そのため、本年度は、下記の5項目にわたる研究とその成果をあげることができました。

  1. 『昭和前期美術展覧会出品目録』(仮称)のためのデータ集成
    昭和前期に活動をつづけた諸美術団体の出品目録をデータ化した結果、約60,000件の入力が完了し、今年度はデータの校正を行い、検索が可能になるよう新たに出品美術家の読みがなの入力を開始することができました。平成17年度には、『昭和前期美術展覧会出品目録』(仮称)として刊行する計画です。

  2. 「大正期美術展覧会に関する研究協議会
    「大正期美術展覧会出品目録」の成果に基づき、平成16年度の刊行を計画している研究論文集『大正期美術展覧会(研究篇)』(仮称)のための中間報告として、今年度は以下のように3回にわたり研究協議会を開催し、研究発表を行いました。

    2003(平成15)年11月28日
    中村 麗子(東京国立近代美術館) 「淡交会―三越プロデュースの美術団体」
    小林未央子(東京文化財研究所)  「展覧会場としての東京府美術館―大正7年(1918)から翌年にかけての美術館設立運動を中心に」

    2003(平成15)年12月15日
    沓沢 耕介(早稲田大学) 「日本彫刻会―彫刻の受容者」
    田中 修二(大分大学)  「近代日本彫刻と第一次世界大戦」

    2004(平成16)年1月13日
    谷口 英理(東京藝術大学) 「大正期アヴァンギャルド芸術運動におけるジャンルの「交流」、「越境」―『マヴォ』、『死刑宣告』の周辺」
    滝沢 恭司(町田市立国際版画美術館) 「横井弘三の理想大展覧会について」

  3. 展覧会開催への企画協力
    「第80回記念 春陽会―草創の画家たち」(会場:萬鉄五郎記念美術館、小杉放菴記念日光美術館、会期:2003年4月12日〜6月15日)

  4. 資料の調査収集
    昭和前期の美術展覧会出品目録のうち、平成15年度には、京都市美術展、日本版画協会、プロレタリア美術展、戦争美術関係展覧会の出品目録を収集することができました。

  5. 成果の公表
    (発表)田中  淳 「萬鉄五郎の世界」 朝日カルチャーセンター 03.4.12、19
    (論文)田中  淳 「序論 春陽会誕生 劉生、荘八、一政を中心に」 『第80回記念 春陽会―草創の画家たち』展図録 pp.6-21 小杉放菴記念日光美術館、萬鉄五郎記念美術館 03.4
    (論文)小林未央子 「山本鼎の姿勢―油絵三昧を目指して」 同上 pp.122-129

研究組織:○田中  淳、山梨絵美子、塩谷  純、小林未央子(以上、美術部)、児玉 竜一(芸能部)

2002年度
 本研究は、一昨年度までの研究計画としてあげていた「明治後期から昭和前期の美術団体、内外博覧会に出品された作品およびその作家の研究」を継続し、またその成果のとりまとめとともに、「昭和前期」に時代を設定した研究を行った。そのため、本年度は、下記の5項目にわたる研究とその成果をあげることができました。
  1. 昭和前期美術展覧会出品目録のデータ集成と研究協議会

     平成13年度につづき、今年度は、9月24日に、「昭和前期美術展覧会等の基礎資料集成のための研究協議会」を、他機関の研究者をまじえて行いました。そこで、これまで収集し、データ化した資料の検討とその成果報告である『昭和前期美術展覧会出品目録』(仮称)の内容と構成について、とりまとめと今後の課題について協議を行いました。   
      なお、同研究協議会の参加者は、下記のとおりです。
    島田康寛(京都国立近代美術館)、三木哲夫(国立国際美術館)、大谷省吾(東京国立近代美術館)、野地耕一郎(練馬区立美術館)、河田明久(早稲田大学)、加地幸子(東京都立日比谷図書館)、青木茂(美術部調査員)、森登(中央公論美術出版)

  2. 木村荘八「日記」研究

     大正期から昭和期にかけて、多岐にわたり活動した美術家木村荘八の未公刊の「日記」が発見され(小杉放庵記念日光美術館所蔵)、美術ばかりでなく、文学、芸能、演劇、風俗にわたる記録として資料的に価値の高いものであることから、下記にあげる各分野の研究者の参加をあおぎ、「木村荘八「日記」研究協議会」を発足させ、今年度は4月30日、5月27日、9月2日、11月12日の4回にわたり行いました。同研究協議会のメンバーは、下記のとおりです。日記の翻刻後、これに脚注を付し、同研究協議会の8名による論文によって構成された『木村荘八日記 〔明治篇〕校註と研究』を平成15年2月に刊行することができました。
    福島さとみ(調布市立武者小路実篤記念館、伊藤陽子( 同前 )、横山泰子(法政大学)、児玉竜一(芸能部研究員)、田中正史(小杉放庵記念日光美術館)、塚本陽子(明治大学大学院)、森登(中央公論美術出版)、青木茂(美術部調査員)、田中淳(美術部)

  3. 展覧会開催への企画協力

    「川上涼花という画家がいた」展(会場:萬鉄五郎記念美術館、会期:平成14年7月27日〜9月16日、会場:茅ヶ崎市美術館、会期:9月22日〜10月27日)

  4. 資料の調査収集

     昭和前期の美術展覧会出品目録のうち、平成14年度には、九室会、構造社、NOVA美術協会、青龍社等の出品目録を収集することができました。

  5. 成果の公表

    『木村荘八日記 〔明治篇〕校註と研究』刊行
    田中淳 「序論 川上涼花という画家がいた」 『川上涼花という画家がいた展』図録 02.7

研究組織:○田中淳、山梨絵美子(以上、美術部)、児玉竜一(芸能部)、塩谷純(情報調整室)
2001年度

 本研究は、昨年度までの研究計画としてあげていた「明治後期から昭和前期の美術団体、内外博覧会に出品された作品およびその作家の研究」を継続し、またその成果のとりまとめとともに、「昭和期」に時代を設定した研究をおこなった。そのため、本年度は、下記の5項目にわたる研究とその成果をあげることができました。

  1. 大正期美術展覧会出品目録のデータ集成と研究協議会

     平成11年度、12年度に各1回、「大正期美術展覧会等の基礎資料集成のための研究協議会」を、他機関の研究者をまじえておこなってきました。そこで、これまで収集し、データ化した資料の検討とその成果報告である『大正期美術展覧会出品目録』の内容と構成について、とりまとめと今後の課題について協議をおこないました。今年度は、これを継続するとともに、重要でありながら、出品目録のない団体について、個別に研究協議会を下記のとおり実施し、資料のとりまとめについて協議しました。
    円鳥会出品目録研究協議会 6月14日〜15日
    佐々木一成(岩手県立美術館)、平澤広(萬鉄五郎記念美術館)、名方陽子(九州大学大学院)
    珊瑚会出品作品研究協議会 8月6日
    井澤英理子(山梨県教育委員会)、菊屋吉生(山口大学)、北畠健(茨城県立歴史館)、庄司淳一(宮城県美術館)、湯本豪一(川崎市市民ミュージアム)、野地耕一郎(練馬区立美術館)、青木茂(美術部調査員)、塩谷純(情報調整室)

  2. 木村荘八「日記」研究

     大正期から昭和期にかけて、多岐にわたり活動した美術家木村荘八の未公刊の「日記」が発見され(小杉放庵記念日光美術館所蔵)、美術ばかりでなく、文学、芸能、演劇、風俗にわたる記録として資料的に価値の高いものであることから、下記にあげる各分野の研究者の参加をあおぎ、「木村荘八「日記」研究協議会」を発足させ、今年度は8月30日、11月30日の2回にわたりおこないました。同研究協議会のメンバーは、下記のとおりです。
    福島さとみ(調布市立武者小路実篤記念館 日本近代文学)、伊藤陽子( 同前 )、横山泰子(法政大学 芸能史)、児玉竜一(芸能部研究員)、田中正史(小杉放庵記念日光美術館)、森登(中央公論美術出版)、青木茂(美術部調査員)

  3. 展覧会開催への企画協力

     市立枚方市民ギャラリー(大阪府枚方市)で開催された「松本竣介」展(2002年3月1日〜13日)にあたり協力を要請され、その企画構成等について、助言をおこないました。

  4. 資料の調査収集

     美術史家故吉沢忠(1909−1988)が収集保管していた戦前期の展覧会目録等400件をデータ化し、整理し、研究所が所蔵する資料の補完をはかりました。『昭和前期美術展覧会出品目録』刊行のための準備にはいりました。

  5. 成果の公表

    『大正期美術展覧会出品目録』刊行
    田中淳「後期印象派考−一九一ニ年前後を中心に(中の三)」 『美術研究』374号 pp.25-64 02.3
    田中淳「松本竣介のまなざし」 『松本竣介展』図録(市立枚方市民ギャラリー) pp.2-5 02.3

研究組織:○田中淳、山梨絵美子(以上、美術部)、児玉竜一(芸能部)、塩谷純(情報調整室)
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