芸術院新会員決定

2009年11月

日本芸術院(三浦朱門院長)は27日、芸術活動に顕著な功績があったとして新たに7名を同院新会員に選出したと発表した。美術関係では日本画家の土屋礼一(63)、福田千恵(63)、洋画家の薮野健(66)が選ばれた。12月15日付で川端文部科学相により発令された。

登録有形文化財登録の答申

2009年12月

文化審議会(西原鈴子会長)は11日、現存最古のレンガ造り灯台「菅島灯台」(三重県鳥羽市)、「鶴の湯温泉本陣」(秋田県仙北市)など21都県の建造物135件を新たに登録有形文化財にするよう川端文部科学相に答申した。これで登録有形文化財は7865件となった。また、「金沢の文化的景観 城下町の伝統と文化」(石川県金沢市)など4件を新たに重要文化的景観に選定するよう答申した。 

史跡天然記念物指定の答申

2009年11月

文化審議会(西原鈴子会長)は20日、東禅寺(東京都港区)や辰巳用水(金沢市)など11件を史跡に、琴ノ浦温山荘庭園(和歌山県海南市)など2件を名勝に、志布志のカワゴケソウ科植物生息地(鹿児島県志布志市)を天然記念物に指定し、西禅院庭園(和歌山県高野町)など6件を登録記念物に登録するよう川端文部科学相に答申した。これで国の史跡は1661件、名勝は357件、登録記念物は52件となった。

第31回サントリー学芸賞受賞者決定

2009年11月

サントリー文化財団は6日、第31回サントリー学芸賞受賞者を発表した。美術関係では「芸術・文学部門」で藤原貞朗『オリエンタリストの憂鬱』(めこん、2008年)が受賞した。

第21回倫雅美術奨励賞受賞者決定

2009年11月

優れた美術評論や美術史の研究を顕彰する倫雅美術奨励賞(主催:公益信託倫雅美術奨励基金)の第21回目の受賞者が6日、発表され、角田拓朗(「五姓田のすべて」展(神奈川県立歴史博物館 2008年)の企画と図録論文に対して)、速水豊(『シュルレアリスム絵画と日本』(NHKブックス 2009年)に対して)が受賞者となった。

野呂介石展開催

2009年10月

池大雅に学び、優れた文人画家として18世紀後半から19世紀初頭に郷里の紀州で活躍した野呂介石の画業を編年的に跡づける「野呂介石-紀州の豊かな山水を描く」展が27日から12月6日まで和歌山県立博物館で開催された。師の鶴亭、大雅や弟子たちの作品を含む187点が展示され、文人画の隆盛が地方に及んださまを浮き彫りにする展観となった。

文化勲章受章者、文化功労者決定

2009年10月

政府は27日、2009年度の文化勲章受章者5名を決定した。美術関係では、日本画家の岩沢重夫(81、日展で多くの秀作を発表し、日展役員を歴任し美術界の発展に寄与したことに対して)と、現代美術家の草間弥生(80、独創的で優れた作品を発表し、国際的に活躍したことに対して)が文化功労者に選ばれた。

メセナ大賞受賞者決定

2009年10月

芸術文化振興に寄与した企業を顕彰するメセナアワード2009(主催:企業メセナ協議会)が9月30日に発表された。美術関係では多摩川アートラインプロジェクト実行委員会が地域ネットワーク賞を受賞した。

第4回西洋美術振興財団賞受賞者決定

2009年10月

西洋美術の理解や研究発表などに貢献した展覧会に携わった個人・団体を顕彰する西洋美術振興財団賞の第4回目の受賞者が決定した。個人に贈られる学術賞は新畑泰秀(「セザンヌ主義 父と呼ばれる画家への礼賛」展(横浜美術館)に対して)、土田ルリ子(「ガレとジャポニスム展」(サントリー美術館)に対して)が、団体に贈られる文化振興賞は「三宅一生デザイン文化財団」(「U_ Tsu_ Wa/うつわ」展(21_21 DESIGN SIGHT)に対して)が受賞した。

「近代の東アジアイメージ」展開催

2009年10月

日本の近代画家、写真家たちがアジアをどのようにとらえてきたかを明治期から現代まで跡づける「近代の東アジアイメージ」展が10日から12月27日まで豊田市美術館で開催された。第1章「明治期段階-文人画・歴史画から現実へ」、第2章「エキゾチシズムの諸相」、第3章「アジアの女性像」、第4章「東アジアで開花した「日本美術」」、第5章「カメラアイを通して」、第6章「場末への眼差し」、第7章「内的荒野・大地からの幻影」、第8章「現代にて」、の8章構成で107作家の作品を展観し、日本にとっての東アジアという場を近代から現代まで跡づける意義深い機会となった。

国宝重要文化財指定の答申

2009年10月

文化審議会(西原鈴子会長)は16日、旧東宮御所(迎賓館赤坂離宮)を国宝と重要文化財に同時指定し、内外大神宮(茨城県筑西市)、旧鶴岡警察署庁舎(山形県鶴岡市)など建造物7件を重要文化財に新指定するよう川端文部科学相に答申した。明治以降の近代建築を国宝指定するのは初めて。これで建造物分野の重要文化財は2359件(うち国宝215件)となった。また、西予市宇和町卯之町(愛媛県)を重要伝統的建造物群保存地区に選定するともに、既に選定されている大田市温泉津(島根県大田市)の同保存地区を拡大することも答申した。

「皇室の名宝」展開催

2009年10月

天皇即位20年を記念して「皇室の名宝-日本美の華」展が6日から東京国立博物館で開催された。正倉院や三の丸尚蔵館など宮内庁が所蔵する作品を第一期「永徳、若冲から大観、松園まで」、第二期「正倉院宝物と書・絵巻の名品」と題して二期に分けて展観。第一期は「近世絵画の名品」「近代の宮殿装飾と帝室技芸員」の2章にわけ、狩野永徳・常信筆「唐獅子図屏風」や伊藤若冲筆「動植綵絵」など約80点が展示され11月3日まで、第二期は「古の美 考古遺物・法隆寺献納宝物・正倉院宝物」「古筆と絵巻の競演」「中世から近世の宮廷美」「皇室に伝わる名刀」の4章に分け、11月12日から29日まで展観された。

第21回国華賞受賞者決定

2009年10月

日本・東洋美術に関する優れた研究に対して贈られる国華賞の第21回目の受賞者は小川裕充『臥遊-中国山水画 その世界』(中央公論美術出版 平成20年)に決定した。国華賞(展覧会図録賞)は塚本麿充「崇高なる山水-中国・朝鮮、李郭系山水画の系譜」展図録(平成20年10月、大和文華館)、国華奨励賞は森実久美子「華厳海会諸聖衆曼荼羅についての一考察-図様の源泉と思想背景を中心に」(『国華』1362号 平成21年4月)に贈られることに決まった。

根津美術館改装オープン

2009年10月

2006年から改装のため3年半にわたり休館していた財団法人根津美術館(根津公一館長)が7日、「東洋の美と伝統を次世代に伝えるために-」をコンセプトに掲げ、「新創」を謳って開館した。建物は隈研吾の設計になり、地上2階地下1階、敷地面積約21625平方メートル、延床面積約4014平方メートル。室内の透明性、自然素材の探求、日本の伝統の再生をテーマとしてきた隈の集大成と位置づけられる。新創記念特別展が一年間に8回予定され、その第一部として「新・根津美術館展―国宝那智滝図と自然の造形」(10月7日から11月8日まで)が開催された。

第30回ジャポニスム学会賞受賞者決定

2009年09月

ジャポニスムに関する優れた研究を顕彰するジャポニスム学会賞(主催:同学会)の第30回目の受賞者は「ガレとジャポニスム展」を企画した土田ルリ子(サントリー美術館)に決定した。

山種美術館移転

2009年10月

優れた日本画のコレクションで知られる山種美術館(山崎妙子館長)が東京都千代田区から渋谷区広尾へ移転し、1日に開館した。地上6階地下1階建のビルの地上1階地下1階部分が同館施設となる。開館記念展として「速水御舟-日本画への挑戦」(10.1-11.29)を開催。同館創設者山崎種二の「美術を通じて文化のために貢献する」という意志の継承を目指す。

第21回世界文化賞受賞者発表

2009年09月

優れた芸術の世界的創造者たちを顕彰する高松宮殿下記念世界文化賞(主催:財団法人日本美術協会)の第21回受賞者が24日発表された。美術部門では、絵画部門で杉本博司(61)、彫刻部門でリチャード・ロング(64 英国)、建築部門でザハ・ハディド(58 英国)が受賞した。

登録有形文化財登録の答申

2009年09月

文化審議会(西原鈴子会長)は25日、日本学園一号館(東京都世田谷区)や香川県善通寺五重塔(香川県善通寺市)など19都府県の建造物129件を登録有形文化財にするよう川端文部科学相に答申した。これで登録有形文化財の総数は7747件となった。

「聖地寧波」展開催

2009年07月

遣唐使の時代から日本へ中国大陸の文物が送られる窓口となった港湾都市寧波に焦点を当て、この地の仏教文化が日本にどのように受容されたかを175点の作品で明らかにする「聖地寧波-日本仏教1300年の源流~すべてはここからやって来た」展が18日から奈良国立博物館で開催された(8月30日まで)。第一章「聖地を行き交う人・もの」、第二章「阿育王寺-仏舎利への崇敬」、第三章「延慶寺-天台浄土教の隆盛」、第四章「普陀山-観音の住む島」、第五章「天台山の五百羅漢」、第六章「東銭湖-神仏が降臨する聖地」、第七章「海を渡る禅律文化」、第八章「遣明使が訪れた町」の構成で、中国の仏教の聖地として古くから憧憬され、最澄、鑑真らに始まり、日宋・日明貿易を通じて新たな仏教文化が日本にもたらされた歴史を跡づける大規模な展観となった。

「若冲ワンダーランド」展開催

2009年09月

18世紀に京都で活躍した伊藤若冲の絵画世界を紹介する「若冲ワンダーランド」展が1日から12月13日までMIHO MUSEUMで開催された。第一章「プロフィール」、第二章「版画」、第三章「動植綵絵への道」、第四章「若冲ワンダーランド」、第五章「若冲をめぐる人々」、第六章「象と鯨図屏風」、第七章「ワンダーランドの共住者たち」、第八章「面白き物好き」の構成で、与謝蕪村、曽我蕭白ら同時代の絵師の作品を含む127点が展示された。新たに存在が明らかになった「象と鯨図屏風」も紹介され、意表を突く独自の画風を浮き彫りにする充実した展観となった。

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