日本文化デザイン会議、デザイン大賞決定

1988年10月

和歌山県那智勝浦町を中心に行なわれている“日本文化デザイン会議’88熊野”は、21日、日本文化デザイン会議賞3名、2団体を決定。国際文化デザイン賞に、ファッションデザイナー三宅一生が選ばれた。授賞式は、最終日の22日に行なわれた。

「没後100年記念狩野芳崖-その人と芸術」展開催

1988年10月

明治21年に狩野芳崖が歿してから100年になるのを記念し、22日から11月20日まで山種美術館で70余点の作品による展覧会が開催された。引続き、共同企画ながら作品選定とカタログ作成は各館独自の構成により、平成元年1月5日から2月12日まで下関市立美術館で(126点ほか関連資料)、2月28日から4月2日まで京都国立博物館(144点ほか関連作品資料・作品)で、それぞれ「没後100年狩野芳崖展」が開催された。これら3会場ともに、アメリカのボストン美術館、フィラデルフィア美術館からの里帰り作品も出陳された。

「写実の系譜Ⅲ明治中期の洋画」展開催

1988年10月

“写実の系譜”シリーズとして、第1回「洋風表現の導入-江戸中期から明治初期まで」、第2回「大正期の細密描写」と開催してきた東京国立近代美術館で、その第3回として「写実の系譜Ⅲ・明治中期の洋画」が、8日から12月4日まで開催された。今回は明治20年代から30年代に焦点をあて、約100点の作品が展観された。

ダダと構成主義展

1988年10月

ともに今世紀初頭、ヨーロッパとアメリカに起こったダダイズムと、ロシアに起こった構成主義の、共通性とその内容をさぐる「ダダと構成主義展」が8日から11月13日まで東京池袋・西武美術館で開催された。両要素の同時代作家間における影響と反映、それ以降の抽象芸術運動への継承について、造型要素と構成の点にスポットを当て5つのセクションに分けて展観された。

「動きの表現」展開催

1988年10月

多彩な表現を見せる現代美術の中で、動きそのものへの関心を示す作品を集めた「動きの表現」展が、8日から12月11日まで埼玉県立近代美術館で開催された。20世紀全体を視野に入れ、絵画、彫刻、写真、ビデオアートなど広い分野の作品約80点が、5セクションに分けて展観された。

藤ノ木古墳石棺開棺

1988年10月

3年前に未盗掘の石室と家形石棺が確認された奈良県斑鳩町の藤ノ木古墳は、第1次調査で石棺周辺に鞍や鐙、轡などの馬具が既に確認されていたが、周倒な準備を経て8日、1400年ぶりに石棺が開棺された。ハイテクを駆使した1ケ月の調査の結果、大刀、沓、冠帽、玉などの装身具や染織などが確認され、考古学史上、画期的な調査となった。

中国人留学生、在日中国美術家展開催

1988年10月

都内に住む中国からの留学生は1万数千人で、美術や音楽を専攻する芸術家も数百人にのぼっている。そうした有志により昨春、在日中国芸術家協会が結成され、現在会員も約80人を数えるが、同協会による第3回在日中国美術家展が、8日から15まで中野文化センターで開催された。こうした動きの中で、百貨店や映画館などでの中国関係の催しも活発に行なわれ、日中友好の企画が相次いだ。

茨城県近代美術館開館

1988年10月

昭和22年大洗町に県立美術館として開館して以来、31年水戸市の県立図書館内、41年茨城県立県民文化センター内に県立美術博物館として開館と、移転を繰り返してきた茨城県の美術館が、1日、千波湖畔に茨城県近代美術館として独立、開館した。総事業費58億円をかけ、延床面積10,501㎡。開館記念展として、1日から11月6日まで「モネとその仲間たち」展を開催した。また美術館敷地内に、付属敷設として中村彝のアトリエも復元された。

京都府京都文化博物館オープン

1988年10月

京都文化を総合的に紹介する財団法人京都文化財団の京都府京都文化博物館(京都市中京区三条高倉)が、1日開館した。同館は、平安遷都1200年記念事業の一環として、総事業費約82億円をかけて昭和61年より準備が進められてきたもので、重要文化財に指定された旧日本銀行京都支店(元平安博物館)の建物を復元した別館と、隣接する本館の2棟からなる。歴史展示や美術工芸展示、旧商家町並の再現展示、映像、貸展示室などから構成される。

IICの国際文化財保存科学会議、京都で開催

1988年09月

国際文化財保存科学学会(International Institute for Conservation of Historic and Artistic Works)の第12回国際会議が、19日から23日まで、京都市宝池の京都国際会館で開催された。IICは、文化財遺品の保存、修復の国際的連携を図ることを目的に1950年に設立され、現在40ケ国、400の美術館・博物館・保存修理研究所が加盟、会員も約3,600名を数える。欧米の美術館等の東洋美術品の修復に、日本の技術が重要な役割を果たしていることから、アジア諸国の専門家も一同に会した国際会議の日本での開催をIICが強く希望し、今回の開催となった。

ジャポニスム展開催

1988年09月

19世紀後半から20世紀初頭にかけてヨーロッパに起こったジャポニスムを問い正す「ジャポニスム展」が、23日から12月11日まで国立西洋美術館で開催された。日仏共同企画により5年の歳月をかけて準備された同展には、絵画約60点、版画、素描約160点を中心に、彫刻、家具、工芸、写真や比較のための日本作品も含め、400点以上が出品された。学術的な専門性の高い展示形式がとられ、ジャポニスム研究にとっても画期的な展覧会となった。日本展に先立ち、5月17日から8月15日まで、パリのグラン・パレで同展のフランス展が行なわれた。

九州派展開催

1988年09月

1950年代末から60年代にかけて、反芸術の運動の代表的存在として活動した九州派を検証する企画「九州派展」が、23日から10月10日まで福岡市美術館で開催された。戦後日本美術史の転換期に現われた九州派が根底に持つ「生活者の視線」を再評価し、また解体に到る原因をさぐることを目的に、約90点の作品と写真パネル、関連資料が出陳された。

アイルランドチェスタービーティコレクション「日本の物語絵」展開催

1988年09月

アイルランドの首都ダブリンにあるチェスター・ビーティ・ライブラリー所蔵の江戸期の各種物語絵66点を紹介する展覧会が、6日から10月16日までサントリー美術館で開催された。同コレクションは、鉱業界で成功した実業家ビーティの収集になるもので、今回の展覧会には、奈良絵本を中心に江戸期の狩野派、土佐派、浮世絵等の絵巻や冊子本、版本などが出陳された。

加山又造?屏風絵展

1988年09月

大画面制作に意欲を示す加山又造の、過去10年間の中から代表的な?風絵作品14点に新作6点を加えた「加山又造?風絵展」が、15日から27日まで日本橋・高島屋で開催された。華麗な花鳥の装飾美の世界から、近年は北宋山水への関心も示す作品が展観され、同展は京都、横浜、大阪を巡回した。

敦煌修復保存に国際協力

1988年08月

ユネスコはこのほど、来年度より3ケ年計画で敦煌の本格的な修復保存に乗り出すことを決定した。修復費用約400万ドル(約5億円)は各国の負担となるが、日本への期待も高まる中、25日からの竹下首相の訪中で、敦煌保存に10億円を寄付する方針が、20日までにほぼ固まった。

日本美術院創立90周年記念展開催

1988年09月

明治31年の日本美術院創立から同院再興を経て90周年を迎えた本年、これを記念した「日本美術院創立90周年記念展」が、6日から18日まで日本橋・三越で開催された。橋本雅邦ら前期日本美術院正員から現再興日本美術院同人まで85名の代表的作品81点が展示された。

明治天皇の油彩肖像画発見

1988年08月

京都市内の旧家で、写真家でもあった洋画家横山松三郎の作と思われる明治天皇の肖像画が確認された。明治維新政府の外務大録蜷川式胤の遺品の中に残されていたもので、「M.Yokoyama1872」(明治5年)のサインがあり、明治天皇の肖像画としては最初のものである可能性の高いことがわかった。

台東区、朝倉文夫賞を創設

1988年08月

台東区が作っている財団法人台東区芸術歴史協会(理事長内山栄一区長)は、昭和61年朝倉彫塑館が建物とともに台東区に寄付した4千万円を基金に、彫刻家を対象とする朝倉文夫賞を設定。29日に選考委員会が行なわれ、過去2年間に国内で発表された作品の中から、第1回受賞者に戸谷成雄の木彫「連山」が選ばれた。授賞式は9月28日台東区民会館で行なわれた。

高松市美術館新装オープン

1988年08月

戦後初の公立美術館として昭和24年にスタートした高松市立美術館が、市内中心部(高松市紺屋町10-4)に場所を移し、高松市美術館と改称して新装開館した。延床面積約1万㎡、総事業費46億円の四国最大の美術館となった。

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