正倉院宝物鳥毛立女?風1世紀ぶりの修理

1984年12月

奈良・正倉院の宝物「鳥毛立女?風」が、絵の具の剥落どめのため、ほぼ1世紀ぶりの本格的な修理が行なわれることが決まった。宮内庁は60年春より3年計画で修理に着手した。

会田由翻訳賞 

1984年12月

スペイン文学者会田由を記念して設立された会田由翻訳賞の59年度受賞者に神吉敬三が選ばれた。ドルス著「バロック論」、サンチェス・カントン著「ゴヤ論」などの翻訳が評価されたもの。 

大峰山寺で金製仏像など約千点出土

1984年11月

山岳信仰と修験道のメッカとして知られる大峰山寺の本堂解体修理に伴う発掘調査で、平安時代中期の純金製仏像をはじめミニ宝塔、円鏡など奉納品と見られる遺物約千点が出土、山岳信仰から修験道への変遷をさぐる上でも貴重な発見として注目された。

建造物文化財指定

1984年11月

文化財保護審議会(小林行雄会長)は、16日、国の重要文化財として栃木県足利市の鑁阿寺経堂、埼玉県妻沼町の歓喜院聖天堂、山形、山口両県の旧県庁舎と県会議事堂、明治初期の歌舞伎小屋・旧呉服座の5件7棟を新たに指定するよう松永文相に答申した。また、町並み保存地区として、三重県の関町・関宿、山口県の柳井市古市金屋が指定された。これで重文指定の建造物は1976件3189棟、町並み保存地区は21件となった。

芳賀徹大仏次郎賞受賞 

1984年10月

1日第11回大仏次郎賞の選考が行なわれ、明治期の東西文化の相互影響を絵画の分野で扱った、芳賀徹「絵画の領分」が受賞作となった。 

特色ある二地方美術館オープン

1984年10月

1日東京都青梅市の青梅市立美術館が、9日兵庫県西脇市の西脇市岡之山美術館がそれぞれ開館した。青梅市立美術館は同市の自然を愛し、多くの作品に描きとどめた小島善太郎の作品を展示する小島善太郎美術館を併設。また、市内有志や企業によって運営される岡之山美術館は同市出身の作家、横尾忠則の作品収集を柱とする方針で、両館とも一作家中心の館として注目される。

日本、敦煌壁画保存協力へ

1984年09月

26日国連本部で行なわれた日中の外相会談で、日本が敦煌壁画の保存に必要な機器類の無償援助や壁画保存の専門家の派遣を行なうことが話し合われ、保存協力に向け動き出すこととなった。

明治美術研究学会発足

1984年09月

日本近代美術に関する調査・研究を目的とする明治美術研究学会(大久保利謙会長)が、24日発足した。建築や文学を含む広い文化史的視野に立ち、散逸の進む日本近代美術関係資料の収集、公開を主な事業とする方針。

中原悌二郎賞決定

1984年09月

北海道出身の彫刻家中原悌二郎の業績を記念して設けられた中原悌二郎賞は本年15回目をむかえ、向井良吉の「GARONNE(ガロンヌ)の旅から」が受賞作に選ばれた。同優秀賞は城田孝一郎の「十字路の女」が受賞した。

故柳宗悦に韓国文化勲章

1984年09月

日本民芸運動の祖、柳宗悦に対し、韓国政府より「宝冠文化勲章」が贈られた。戦前の韓国文化、芸術の保存と海外への紹介に尽力した業績が評価の対象となった。

東京国立近代美術館フィルムセンター火災 

1984年09月

3日午後、東京・京橋の東京国立近代美術館フィルムセンター5階のフィルム保管倉庫で自然発火によると思われる火災が発生、洋画フィルム330本が焼失した。火災後、国内外から再建資金提供が相次ぎ、運動の輪は市民にも広がった。

第3回高村光太郎大賞決定

1984年09月

具象彫刻に与えられる高村光太郎大賞の審査がこのほど行なわれ、大賞はメキシコの作家フランシスコ・ズニガの「海辺の人々」に、ジャコモ・マンズー特別優秀賞は靏田清二「この空を飛べたら」に、エミリオ・グレコ特別優秀賞は峯田義郎「Afternoon」に贈られた。同大賞展は今回より会場を美ケ原高原美術館に移し、1日より10月31日まで開催された。

福島県立美術館ほかオープン

1984年07月

東北地方では宮城県美術館に続く本格的美術館として、22日、福島市に福島県立美術館(原田実館長)が開館。45年に開設された同県美術博物館の事業を発展・充実させる構想で、鉄筋コンクリート2階建、のべ面積9680平方メートルの大型館である。県ゆかりの作家作品を中心に、日本美術の流れを展望するにふさわしい作品、海外の優品を収集する方針で、美術博物館から移管された370余点を含む約900点の作品を収蔵してスタートする。開館記念展は「生きること・描くこと-戦後の名作にみる人間像」。また、8日、箱根彫刻の森美術館ピカソ館が、28日、神奈川県立近代美術館別館が開館した。

滋賀県立近代美術館オープン  

1984年08月

大津市瀬田に琵琶湖を臨む滋賀県立近代美術館が、26日、開館。同館は54年より準備され、総工費35億円をかけた鉄筋コンクリート地上2階地下1階、のべ面積8544.43平方メートルの大型館である。自然に恵まれた、ゆったりした雰囲気を特色とし、美術情報普及、美術教育などに力を入れる方針。上原恵美館長は公立美術館では2人目の女性館長となる。開館展は「20世紀彫刻の展望」。

ブッダ釈尊-その生涯と造形

1984年04月

釈迦をめぐる各種の美術工芸品409点を展開した展覧会が29日より6月3日まで奈良国立博物館で開催された。国宝51点、重文236点、インド・韓国、イギリスからも24点が出品され充実した内容となった。

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