明治学院同窓会館近く解体へ

1961年11月

港区白金今里町の明治学院構内にある旧同窓会館は痛みがはげしいため、近く解体することになった。同館は明治23年に作られたもので、19世紀後半のアメリカ風の様式をもつ貴重なものであり、解体後の復元も可能なように、写真測量をすませてある。 

浅草神社の社殿修理始まる

1961年11月

浅草観音の横にある浅草神社(三社さま)の修理が11月より始められた。現在の社殿は慶安2年、徳川家光の作ったもので、重要文化財となっている。工事の完成は38年4月の見込み。

「集中社寺総合調査」のプラン発表

1961年11月

文化財保護委員会は、37年度より5ヶ年計画で、全国の社寺を中心に文化財の総合調査を行うことを決めた。以下計画を記す。37年度(延暦寺・伊勢神宮)38年度(白山比咩神社・仁和寺)39年度(園城寺・相国寺・西大寺)40年度(賀茂、松尾、北野、稲荷神社など京都の主要神社と東大寺・大徳寺)41年度(京都主要神社調査の継続・出雲大社・醍醐寺)

サントリー美術館開館

1961年11月

東京都千代田区丸ノ内、パレスホテル・ビルの9階全部を使用してサントリ、美術館が開設された。陳列室871平方米のほか、図書室兼ホール、貴賓室、茶室、倉庫その他総面積1377平方米。館長佐治敬三、顧問に細川護立高橋誠一郎浅野長武矢代幸雄、参与に渋沢敬三、佐々木茂作、野間清六等10名、「生活の中の美術展」をもって11月20日開館式を挙行、翌21日から月曜日を除き毎日公開している。所蔵品は、古美術品のみで絵画114点、彫刻1点、工芸118点(37点6月現在)である。

鎌倉時代美術展

1961年11月

京都国立博物館では10月25日より11月23日まで、特別展として鎌倉時代の美術・彫刻と工芸展を催した。

ペルシァ名陶展

1961年11月

日本陶磁協会、中央公論美術出版共催で14日から19日まで日本橋白木屋で開催。9世紀頃の出土品から17、8世紀のものまで159点、いずれも日本国内に所蔵されている古陶で、充実した作品がそろつた。

重要文化財の指定

1961年11月

文化財保護委員会は17日、美術工芸品53点を重要文化財に指定した。

大覚寺五大明王の「輪宝」紛失問題化

1961年11月

京都大覚寺の重要文化財・五大明王のうち、大威徳明王の輪宝が紛失、模造品をつけ1年余も放置していたことが判り、7日、京都府教育委員会文化財保護課は実情を調査した。紛失したのは35年8月中旬で、広隆寺の弥勒菩薩の指が折れて問題となっていた頃。

エミリオグレコ彫刻展

1961年11月

グレコの彫刻22点、メダル4点、デッサン52点が、グレコの好意により貸与され、7日から12日まで読売新聞社主催で日本橋白木屋で展観された。

名古屋で崋山名作展

1961年11月

崋山没後120年を記念する展覧会が、東京に引続き名古屋でも中部日本新聞社の主催により11月11日より16日までの間、丸栄で行われ、作品70余点を展示した。

フランス美術展

1961年11月

国立西洋美術館・東京国立博物館・朝日新聞社の共催で「フランス美術展」が11月3日より37年1月15日まで東京国立博物館で開催された。これは25年の「フランス美術展」の際の約束に基いて催されたものであり、前回省略された19世紀より現代に至るフランス美術(とくに今回は絵画と彫刻を中心とする)の主な流れを、精選された作品と明快な展示法により示した。その企画の中心となったのはフランス美術展組織委員会委員長B・ドリヴァル氏である。なお開会にあたってはフランスからもギャルド・レプュブリケーヌ交響吹奏楽団が来日し、日仏文化交流に一層の華やかさを加え、名実ともに今年度における最も注目すべき展覧会であった。

紫綬褒章受章者

1961年11月

11月3日、学問、芸術上の発明、改良創作に寄与した功労者27名に紫綬褒章が贈られた。 美術関係者は、文化財専門審議会専門委員相見香雨、出版美術家連盟会長岩田専太郎、重要無形文化財(漆工芸)磯井如真、京都市立美術大学教授久松真一である。

藤島武二展

1961年11月

毎日新聞社の企画する巨匠展シリーズの第1回として、藤島武二展が1日から15日まで新宿伊勢丹で開かれた、出品は代表作、未公開を合せ100余点に上った。

正倉院のガラス調査終る

1961年10月

正倉院宝物のガラス調査は去る34年から原田淑人、各務鉱三、山崎一雄、岡田譲の4氏によって行われてきたが、今秋も虫干し期間中実施され10月26日終了した。この3ヶ年にわたった調査はガラス容器6点のほか玉類数千点について行われたもので、従来不明とされていた6世紀から8世紀にかけてのガラス製作のもようが明かにされ注目をあつめた。

白隠、仙崖、円空、木喰展

1961年11月

江戸時代における移異色の作家として注目を浴びるようになった白隠、仙崖、円空、木喰の展覧会が11月1日から12日まで東京上野の松坂屋で開かれた。

青木繁展開く

1961年10月

青木繁歿後50年を記念しての展観で、油絵、水彩、デッサン約70点の他、書簡等が陳列された。主催は福岡ユネスコ協会、西日本新聞社その他で福岡(9月19日-24日)小倉(10月6日-11日)東京(10月17日-22日)の3ヶ所で行われた。

玉堂美術館落成

1961年10月

川合玉堂終焉の地、東京都青梅市御岳に玉堂の画業を偲んで玉堂美術館が建てられた。玉堂歿後、有志によって高橋誠一郎を名誉会長とする玉堂会がつくられ、故人の遺作、遺品を保存し、記念するための美術館建設が計画され全国に亘る諸団体、有志の寄附によって5月創立となった。10月25日天皇皇后両陛下の行幸のもとに開館された。美術館の設計は吉田五十八。毎日9時から4時迄公開館している。

仙台市立美術館開館

1961年10月

仙台市立美術館がこのほど落成、開館記念として10月11日から11月5日まで桃山美術名作展を催し、御物の狩野永徳筆唐獅子図屏風を初め名作多数を特陳した。

パウルクレー展開催

1961年10月

ベルン美術館・読売新聞社主催、スイス大使館、外務省、文部省後援で、我国では初めてといってよい大規模のクレー展が池袋の西武百貨店で開かれた。スイス、ベルン美術館の管理するクレーの名品百点(油絵30点、水彩40点、デッサン30点、版画10点)が出品され、無名時代から晩年の作品まで、系統的に各時期の作品が組織された展覧会で非常に好評であった。ベルン美術館長M・フグラーも1日、来日した。会期は14日から11月14日迄。

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