五島美術館完成公開

1960年04月

五島慶太の蒐集した美術品並に古文書の保存展観のため、工費1億8千万円の五島美術が東京玉川上野毛に完成、18日開館式を行つた。建物は平安時代の寝殿造りのスタイルで、延1700平方米。設計は吉田五十八。所蔵品は、写径、墨跡、絵画、陶磁器で国宝重文を含み数百点に及ぶ。19日から一般に公開された。

天平地宝展開催

1960年04月

文化財法護法施行10周年記念展の一つとして、また、本年は奈良遷都1250年に当るところから奈良国立博物館では、10日から5月10日まで奈良時代の出土品を集めて陳列し、出土品からみた奈良朝文化展を行つた。

榎戸庄衛、立軌会を退会

1960年04月

先の若手会員除名退会につづいて、創立会員の一人である榎戸庄衛が退会した。立軌会は、公募展のあり方と、封建性への抵抗から、同志とともに一切の画壇的きづなを離れて研究一途のグループとして創立されたわけだが、すでに、会にはその精神がなくなつた、というのがその理由。

姫路でパゴダ落成式

1960年04月

ネルー印度首相から送られた仏舎利を奉安した姫路仏舎利塔の落慶供養式が、花まつりの8日、姫路市名古屋山墓苑の山頂にセイロン、インド両大使、セイロンのウイマラタッシ僧正、大谷本願寺法主はじめ仏教宗派11の管長を招いて行われた。仏舎利は29年4月ネールから姫路へ贈られ、次で建設計画が具体化し、浄財を基金に総工費8千万円で完成したもの。

中国名陶百選展開催

1960年04月

日本経済新聞社主催の中国名陶百選展が5日から17日まで東京、高島屋で開かれた。国宝6点、重要文化財23点のほか海外からも美術館、個人のコレクションが出品され、まれにみる充実した展覧会であつた。

国際具象派美術展開催

1960年04月

具象派絵画発展のため、日本とフランスの具象派協会が連携して毎年開催するこの展覧会は、今年で3回を迎え、東京をはじめ全国主要都市で開かれる。今年の外国出品作家はクラーヴェ、ビュッフェ、カルズー、など71名に、日本側は林武など90名が参加し、5日から13日まで銀座松坂屋で行われた。

沖縄で秀作美術展ひらく

1960年04月

朝日新聞社、沖縄タイムス社共催、琉球政府文教局後援で、選抜秀作美術展が4月1日から10日間那覇市で開かれた。東京での1959年度選抜秀作展のなかから44点を選んで送つたもので、この様な中央画壇の一流作品のみを選んだ美術展が開かれるのは、戦前戦後を通じて初めてのことで、多くの人々の関心を集めた。

梅原竜三郎画業50年紀念展

1960年04月

読売新聞社主催のもとに4月3日~24日京都市美術館、5月3日~15日東京高島屋で開催された。梅原竜三郎の画業50年を記念して明治41年から近作まで110点余を集めた、梅原芸術の全貌を示す大展覧会であつた。

ウォッシュバーン来日

1960年04月

アメリカ・カーネギ美術協会美術部長ゴードン・B・ウォッシュバーンは4日来日、5月11日迄滞在する。来年ビッツバーグ市で開かれる国際美術展への日本側出品の選定をするほか、東京、大阪などで講演する予定。

文部省で中堅作家の作品買上

1960年03月

文部省では、美術振興のため34年度から、公募展、団体展などの出品作の中で中堅作家の優秀な作品を買上げることとし、21日、次の八点を初の買上作品にきめた。 日本画 麻田鷹司「小太郎落」(国際美術展出品) 岩橋英遠「蝕」(院展出品) 高山辰雑「白翳」(日展出品) 浜田観「晨」(日展出品) 洋画 新道繁「スペインの旅」(日展出品) 田辺三重松「噴煙の山」(行動美術展出品) 深沢紅子「立てる少女」(一水会展出品) 藤川栄子「塊」(二科展出品)

中国画家斉白石の遺作展ひらく 

1960年04月

現代中国画壇の巨匠といわれる斎白石の遺作展が、1日から東京白木屋で開かれた。これは須麿弥吉郎のコレクションで、5月にサンフランシスコのド・ヤング美術館に借しだされるもので、これに先だち、55点を選んで国内展示となつたものである。 

重要文化財等の新指定

1960年03月

文化財保護委員会は、3月25日新に絵画、彫刻、工芸品など重要文化財92件、特別天然記念物一件、天然記念物7件、重要民俗資料12件、および重要無形文化財5件(保持者8名)の指定を決定した。なお今回は国宝指定はなかつた。

重要無形文化財の保持者指定

1960年03月

文化財保護委員会では日本伝統の芸能及び工芸部門の中で、とくに芸術上の価値高いものを保存するために重要無形文化財指定者を毎年選出しているが本年指定された人々のうち美術工芸関係では次の二名である。平安時代の技術を伝える有職織物の第一人者で、また正倉古代裂の模造に従事していた喜田川平郎、及び初代宮田藍堂に師事しロウ型鋳造法を伝える鋳金界最長老の人佐々木象堂で、25日決定発表された。

芸術選奨受賞者決定

1960年03月

芸能、文学、美術など各部門で、その年度に優れた作品をのこし、我が国の芸術の進歩につくした人に贈られる芸術選奨の昭和34年度(第10回)受賞者は、美術関係では山口薫(洋画)、評論部門では小山富士夫と決定した。授賞式は4月7日文部大臣室で行われた。

ギリシア芸術展開催

1960年03月

東京西武百貨店では11日から21日まで読売新聞社主催のもとにギリシア芸術展をひらいた。日本にある彫刻や陶器、グラスから貨幣など生活に関係深いものまで陳列され、アルカイックからクラシックを経てヘレニスティックにいたり、さらにローマにうけつがれていつた西洋美術の潮流が凡そつかまれるようにディスプレイされた。

醍醐寺五重塔の再建成る

1960年03月

京都醍醐寺の五重塔の再建工事は5年余の歳月と546百万円の工費を使つて1月に完成、4月6日同寺保存会長の岸首相らを迎えて落慶法要を行つた。塔は、昭和25年のシェーン台風で大破したため、29年11月文化財保護委員会と京都府文化財保護課が再建に着手したもので、復元された塔はこれまでより2.07米高く、全長41.56米。すべて創建当時のままに復元された。

大阪四天王寺壁画開眼法要

1960年03月

昨春再建された大阪四天王寺五重塔の初層を飾る壁画の開眼法要が10日行われ、壁画を寄進した朝日新聞社の代表、壁画の作者山下摩起、信徒代表など約100人が出席した。

米国でハニワ展開催

1960年03月

東京国立博物館、国際文化協会、ニューヨーク日本協会の共催で3月10日から4月17日迄、ニューヨークのアジア・ハウスでハニワ、土偶約55点を展観して好評をうけた。この催は、日米修好百年記念事業の一つとして日本の古代美術ハニワを米国に紹介するためで、野間清六、三木文雄が渡米して会場の説明に当つた。なお、これに先だち1月9日から2月21日迄ワシントンのナショナル・ギャラリー・オブ・アーツで第1回を開いたが、ニューヨーク展後シカゴ、シアトルでも開催する。

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