紫綬褒章授賞者決定

1958年10月

政府は31日の閣議で33年度の紫綬褒章授賞者19名を決定、11月3日文化の日にその伝達式が行われた。同章は学術、芸術上の発明改良、創作ですぐれた業績をあげた人に贈られるもので、美術関係では重要文化財表装修理、遠藤三右衛門、工芸図案杉浦非水、織物研究竜村平蔵、建造物修理竹口富太郎、造園学竜居松之助がある。 

中国で光琳展開催

1958年10月

生誕300年に当り、さきに世界平和評議会理事会から文化巨匠に推挙された光琳の作品展が16日から10日間北京の美術家協会会館で開催された。紅白梅図、燕子花図、風神雷神図等の屏風をはじめ40点すべて原寸大の複製であつたが、日本の原色写真工業の最高技術を発揮したもので、好評であつた。なお11月10日から上海でも開催された。 

舞台美術家協会発足

1958年10月

舞台装置家と舞台製作技術家が集つて舞台美術家協会を結成し、28日発足総会を開いた。会員の技術の向上とともに、とかく軽視されがちな仕事面の権威の拡大をはかろうというもので、会長に伊藤熹朔、副会長に吉田謙吉、長谷川勘兵衛があり、会員総数60名を数える。 

興福寺千手観音胎内仏の調査

1958年10月

興福寺中金堂の千手観音立像を収蔵庫に移すため解体作業中、胎内から木箱入の銅仏3体、宝鏡1面、文書経巻類52点、彩色図像1点が発見された。千手陀羅尼、印仏などの文書、経巻類には、貞応、嘉禄、寛喜などの年号が見出されこの千手観音像の製作年代との関連が注目された。 

グッゲンハイム美術賞

1958年10月

1958年度グッゲンハイム国際美術賞の選考が16日ニューヨークで行われ、スペインのホアン・ミロの陶芸作品「夜と昼」と決定した。この作は新しいユネスコ本部のために作られたものである。なお日本では、国内賞の山口薫と、川端実山口長男、佐野繁次郎、加山又造の作品が送られたが、川端実が他の国の作家3名と共に個人表彰をうけ、日本とカナダはグループとして団体表彰を受けた。 

新制作協会の除名処分

1958年10月

新制作協会では、日本画部々員岩崎鐸、洋画部々員川端実の両名を、協会活動に反する旨をもつて、10日除名処分にした。 

日中文化関係懇談会創立

1958年10月

日中関係の打開に積極的な文化運動を展開するため、16日産経会館内日本文芸家協会々議室に各界文化人が集り「日中文化関係懇談会」の創立を決定した。美術関係出席者は福田豊四郎であつた 

世界政治漫画家会議

1958年10月

13日からロンドンで世界政治漫画家会議が開かれたが、日本からは漫画家横山泰三が、同会議出席のため8日出発した。 

メキシコ国立近代美術館の開館に現代日本美術参加

1958年10月

メキシコ国立造形美術博物館は今回構成を変え国立近代美術館として新たに誕生したが、この開館式に米、仏、ブラジル等の近代美術館の参加を得て、そのコレクションを陳列することになつた。日本でも鎌倉近代美術館に招待状がよせられたので、同館が中心となつて洋画、日本画、版画等合せて30余点を集めてメキシコへ送つた。 

ブラッセル万国博で日本館受賞

1958年09月

ブラッセル万国博では、各国が膨大な予算を投じて、出品のための独立建物の建設を競つたが、同パビヨン審査を行つた結果、日本館が116のパビヨンのうちで第9位となり、金賞を獲得した。同館は前川国男設計になり、総予算3億円(内建築費7千2百万円)で参加した。なお、ソ連では116億、米国では80億等の予算が投じられている。 

文化勲章文化功労者選考委員決定

1958年09月

文部省は昭和33年度文化勲章と文化功労者の選考委員を16日の閣議で決定発表した。委員次の通り─元文相天野貞祐、元文部次官有光次郎、早大総長大浜信泉、日本芸術院会員土岐善麿、同野田九浦、同信時潔、同吉田三郎、東京医科歯科大学長尾優、元東大教授山県昌夫、気象庁長官和達清夫。 

岡田謙三渡米

1958年09月

今年1月6年ぶりに帰国した岡田謙三は、5日夫人同伴の上、日本で製作した40点の作品をたづさえて横浜を出発した。 

オーストラリヤニュージーランド巡回日本現代美術展

1958年09月

今春送られたヨーロッパ巡回日本現代絵画展につづくもので、外務省、国立近代美術館毎日新聞社共催によつて行われ、4日から10日迄国立近代美術館において国内展示会が行われた。出品は日本画、洋画、版画、工芸の各部門にわたる綜合展で、37名134点が送られた。なお、11月初旬から翌34年7月下旬まで、オーストラリアのシドニー、メルボルン等5都市、ニュージーランドの4都市を巡回する。 

西大寺文殊菩薩像胎内物調査

1958年08月

西大寺本堂文殊菩薩坐像胎内納入物の調査が22日行われ、白檀の高さ21cmの文殊菩薩立像、大般若経279巻、奈良時代の写経3巻、鎌倉時代の水晶五輪塔1基などが発見された。 

家型埴輪出土

1958年08月

本月下旬鳥取県淀江町の上山古墳から殆んど原型を保つ家型埴輪が出土し、同地方の古墳文化研究に貴重な資料を齎した。縦29cm、横25cm、高39cm錣葺の屋根をもつ立派な埴輪である。 

神戸で銅鐸出土

1958年08月

神戸で宅地工事のブルトーザー作業現場から袈裟襷文の銅鐸を発見した。高さ33cm、底の長径20cm、最も古い形式のものであるという。 

出版美術賞

1958年08月

出版美術家連盟では新宿伊勢丹における出版美術祭出品作の中、新聞雑誌の挿絵、漫画、単行本の装丁など2百点のうちより次の入賞を決定した。 出版美術賞 中一弥、 会長賞 岡本爽太、理事長賞 手塚治虫他 

「日展美術」刊行

1958年08月

日展美術刊行会(都美術館内)から新しく美術雑誌「日展美術」が年5回で刊行される。 

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