「日本彫刻の近代」展開催

記事番号:04885
年月:2007年08月

幕末明治期から1960年代までの日本の彫刻史を68名の作家による約100点の作品であとづける「日本彫刻の近代」展が7日から宮城県美術館で開催された(9月17日まで)。Ⅰ)「彫刻」の夜明け、Ⅱ)国家と彫刻、Ⅲ)アカデミズムの形成、Ⅳ)個の表現の成立、Ⅴ)多様性の時代、Ⅵ)新傾向の彫刻、Ⅶ)昭和のリアリズム、Ⅷ)抽象表現の展開の8章による編年的な構成で、近年の研究成果を反映し、西洋近代彫刻の素材となっているブロンズや土による造形物として明治初期の陶磁器や彫金、鋳金による立体物を再考し、「彫刻」概念の確立、同時代の西洋彫刻の受容など、日本近代の立体造形が取り組んできた課題を浮彫にする意義深い展観となった。同展はその後、三重県立美術館、東京国立近代美術館、鹿児島市立美術館、呉市立美術館、横須賀美術館に巡回した。

登録日: 2014年04月14日
更新日: 2020年12月11日 (更新履歴)
to page top