称名寺の大威徳明王坐像、運慶作と確認される

記事番号:04861
年月:2007年03月

平成10年に神奈川県の称名寺子院光明院で発見された大威徳明王坐像が鎌倉時代の仏師運慶の作であることが確認された。この像は破損部分が多かったため、県立金沢文庫で調査、解体修理が進められていた。X線撮影などにより像内納入物が確認され、納入されていた文書に建保4(1216)年に鎌倉の将軍御所で養育係をつとめた「源氏大弐殿」が運慶に制作させた旨が記されており、面貌や作風などからも運慶の晩年の作と認められた。鎌倉幕府が運慶に仏像を制作させたことは記録上、確認されていたが、この像により作品の存在も明らかとなった。同作品は4月19日から金沢文庫で開催された「金沢文庫の仏像」展で初公開された。

登録日: 2014年04月14日
更新日: 2020年12月11日 (更新履歴)
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