「生人形と松本喜三郎」展開催

記事番号:04724
年月:2004年06月

いずれも熊本市出身で、幕末、明治期に「生人形師」として活躍した松本喜三郎と安本亀八が製作した「生人形」を一堂に紹介する展覧会が、6月5日より熊本市現代美術館で開催された。見世物興行の細工物のひとつとして人気を博しながら、今日では忘れ去られた「生人形」を日本の「近代」化が生んだ表現として見直すことを目的に企画されたものであった。そのリアリズム故に民衆的な見世物から医学的、民俗学的な資料と変化していき、いつしか忘れ去られてしまったが「美術」という既成の領域を見直すためにも、海外に流出した作品の里帰りをふくめて展示するという画期的な試みとなった。(会期、8月15日まで。大阪歴史博物館に巡回。)

登録日: 2014年04月14日
更新日: 2020年12月11日 (更新履歴)
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