傷痍軍人慰問絵画寄贈

記事番号:00373
年月:1938年07月

全国の陸海軍病院等にある皇軍将兵慰問の為、文部省の斡旋で全画壇より作品の寄贈を募る計画が成立し、陸海軍、厚生省その他と聯絡、五月十九日文相官舎に在京各美術団体代表者を招いて懇談会が開かれた。関西方面では文部省山川専門学務局長、本田学芸課長、軍、市当局者等及び京都画壇代表作家等が同三十一日参集協議を重ねた。その結果各美術団体が参加して文部省内に傷痍軍人慰問美術家聯盟を設け汎く作家に呼びかけて寄贈勧誘の実行運動を行つた所、美術界の熱心な賛同が集まり予想外の好成績を得て、七月二十二日締切つた結果総数日本画一八四七点洋画一六七〇点が集められたので、東京府美術館に陳列、関係者内覧の上陸海軍の手によつて夫々各病院に分配されることになつた。

登録日: 2014年04月14日
更新日: 2020年12月11日 (更新履歴)
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