学士院恩賜賞、学士院賞の受賞者決定

記事番号:02151
年月:1960年02月

昭和35年度恩賜賞は、「醍醐寺五重塔の壁画研究」により東京国立文化財研究所の高田修伊東卓治上野アキ、柳沢孝、宮次男並びに名古屋大学理学部山崎一雄教授の5名に対して贈られた。この共同研究は昭和31年から約2年余にわたり、主に文部省科学研究費補助によつて行われたもので、醍醐寺五重塔の解体修理に際し、同壁画の調査及び同塔の沿革(高田)、壁画の概要(高田)壁画の図像(高田・柳沢)壁画の様式と技法(柳沢、宮)装飾文様(上野)彩色顔料(山崎)初層天井板の落書(伊東)等にわたる綜合的研究で、以上の6名がそれぞれ研究を分担した。なお、高田修は昨年の学士院賞につづく再度の受賞である。又、上野アキ、柳沢孝は学士院両賞を通じて女性として初めての受賞者である。授賞式は5月18日に行われる。

登録日: 2014年04月11日
更新日: 2020年12月11日 (更新履歴)
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