ヴェニス国際美術展の日本館完成

記事番号:01814
年月:1956年06月

第二八回ビエンナーレ国際美術展の開かれる一六日に先だち、一一日日本館(吉阪隆正設計)の開館式が、日本からの代表委員評論家富永惣一、日本美術家連盟委員長伊原宇三郎、それに日本館建設の民間資金を寄贈した石橋正二郎等が参列して盛大に行われた。日本館はかねてイタリア政府より敷地の提供を申出られていたが、資金面で建設は実現困難であつたが、日本美術家連盟が中心となりヴェニス日本館建設準備委員会(委員長団伊能)等が設けられ熱心な運動がつづけられた。当初賛成を得られなかつた政府からも漸く建設費の一部三○○万円を計上され、不足額二○○○万円の調達は極めて難行だつたが、石橋正二郎がその全額援助を申出たことによりこの実現をみるに至つたものである。

登録日: 2014年04月11日
更新日: 2020年12月11日 (更新履歴)
to page top