現代美術館計画 

記事番号:00087
年月:1936年06月

現代美術館建設の要望は予てより唱へられてゐた所であつたが、平生文相は就任以来其の実現に意を用ひ、紀元二千六百年の大典と関聯して之が建設を計画する意図なる旨、過日の帝国美術院会員懇談会でも述べる所があつた。即ち当局では予算編成期を前にして準備を急ぎ、六月十八日専門学務局、建築課等の関係官の間で具体案が協議され、左の如き計画に依つて準備を進めることになつた旨報道された。 計画は建坪約四千坪の二階建ギャラリーとし、建築費予算約五百万円、内約三百万円を政府支出金とし紀元二千六百年迄三ケ年継続事業として予算を要求、残約二百万円を民間の寄附に俟つもので、敷地は旧議事堂跡の七千五百坪の中明治天皇聖跡保存を含む憲政記念館に使用の分以外を第一候補として交渉中の由である。

登録日: 2014年04月11日
更新日: 2020年12月11日 (更新履歴)
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