| 作品ID | 3469 |
| 作品名 | 慶鼎筆地獄変相絵巻 |
| 年紀 | 嘉吉二年（1442） |
| 所蔵 | 所在不明 |
| 員数 | 二巻 巻子装 絹本著色 竪二六・七 |
| 銘文内容 | 〔上巻奥書〕 嘉吉二｛壬／戌｝七月十五日巳剋釈氏比丘慶鼎頭陀経画共に筆之大和国平群郡龍田郷龍福寺之知事浄土比丘法光持之者也南無西方浄土阿弥陀如来本願不誤必引摂給へ 〔下巻奥書〕 経云 仏種従縁起是故説一乗是法住法位安間相常住 時永享｛戊／午｝年夏林鐘中旬之比於和州路長谷寺于 参詣之次遊平群郡龍田郷殆倚宿浄土之院ニテ占 居釐縁他力之易行門依此聊発願翅自利之他 之善因酬菩提薩埵加行法界廻向之一念願然而其 南岳瑞雲雍扶桑域天台清嵐飜菩提岸嗚呼 仏陀之善巧誰不払頭爐賢聖之方便等可瑩心 忌貴哉赫奕日月昼夜運慈光哀哉渺茫波浪 時之漲苦海于就中償有僧性禅上人為念仏勧進 之発言時復僧法光聖人携来料紙与予随而恣仄 六趣之相閲安養像会走悪筆其故者先以書厭離 穢土之画普将道俗人究〈（カ）〉輪廻生死迷情也写欣求浄刹 之図広令貴賤之輩勧融通念仏行業也然而此以 浄穢之図二部四冊之方便調伏或辺執我慢之類或 下根愚癡之■夫自嘉吉｛壬／戌｝孟春下旬同至臘月上旬于 置毎日無滞諸人等競受持之結縁員数已上参千三百 卅余人也名帳別記之正逐薇供養之儀式以彼応当 麻寺之瑠璃壇下ニテ奉納者也 伏願 留贈後見 共 期仏恵 偏与衆生 同離生死 故也 南無阿弥陀仏達磨宗釈氏比丘慶鼎頭陀行年｛四十／七写｝図書共筆之 嘉吉弐年｛壬／戌｝八月廿五日午時書之 主沙土門僧法光拝 |
| 備考 | 上巻は経文のみで、下巻に絵がある。永享一〇年（一四三八）に慶鼎（不詳）が長谷寺に参詣したついでに龍福寺に立ち寄り、おりしも「性禅上人」による融通念仏勧進があったため、寺僧「法光」に請われて絵詞ともに書き、嘉吉二年（一四四二）にいたるまでに三三三〇人余りの結縁を集めて、名簿を当麻寺に奉納したという。なお、上巻奥書の字配りは不詳。 |
| 参考文献 | 源豊宗『日本美術史年表』／○青陵「慶鼎筆地獄変相絵巻」『國華』二二〇、一九〇八 |