研究所の業務の一部をご紹介します。各年度の活動を網羅的に記載する『年報』や、研究所の組織や年次計画にもとづいた研究活動を視覚的にわかりやすくお知らせする『概要』、そしてさまざまな研究活動と関連するニュースの中から、速報性と公共性の高い情報を記事にしてお知らせする『TOBUNKEN NEWS (東文研ニュース)』と合わせてご覧いだければ幸いです。なおタイトルの下線は、それぞれの部のイメージカラーを表しています。

東京文化財研究所 保存科学研究センター
文化財情報資料部 文化遺産国際協力センター
無形文化遺産部


バガン漆芸技術大学との意見交換およびミャンマー漆器製作現場の視察

ミャンマー漆器製作現場の視察

 東京文化財研究所では、国内だけではなく国外の教育研究機関や民間団体等とも連携して文化財の保存修復や調査研究を行っています。そのうちの一つとして東京文化財研究所は 2014年にミャンマー協同組合省小規模産業局とミャンマーの漆工文化遺産保護に関する協定を締結し、2016年に漆器に関するワークショップをバガン漆芸技術大学で開催しています。協定の失効後も2017年2月に同大学でワークショップを開催し、漆工芸品の観察実習と、保存修復の事例と科学分析に関する講義を行い、協力関係を保持しています。
 今後の協力事業の方針を決定するため、2017年12月7日に同大学を訪問し、意見交換を実施しました。バガン一帯で販売している漆器の科学的観点に基づいた安全性や特性が主な議題となり、理解を深めていくべきであると双方で意見が一致しました。また、今後の円滑な連携のため12月7日~8日にはミャンマー漆器製作現場を視察しミャンマー漆器への理解を深めました。

厳島神社大鳥居における修復後の現地調査

大鳥居修復から半年後の現地調査

 保存科学研究センターでは、文化財の修復材料に関する調査研究を行っています。
 厳島神社においても、大鳥居の修復材料について調査研究を継続しています。厳島神社大鳥居は海上に位置するために、苛酷な温湿度環境、風雨や塩類の影響を受けるほか、潮の満ち引きもあり、耐侯性や施工に要する時間を考慮した修復材料の選定が必要となります。
 これらを踏まえ、2010年度~2016年度における研究調査では、充填材や表面仕上げ材の検討を行いました。昨年度は大鳥居の袖柱の1本に対して部分施工をし、約半年経った5月25日には、施工箇所の調査を行い、異状がないか確認をしました。
 今後は経過観察を行いつつ、未施工の柱の修復計画に協力していきます。

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