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第34回世界遺産委員会への参加

世界遺産委員国会議―議長席

 第34回世界遺産委員会が、本年で建都50周年となるブラジリアにおいて7月26日から8月3日まで開催されました。(現在、日本は委員国ではなくオブザーバー) 今回の委員会で顕著だったのは、諮問機関が「情報照会」や世界遺産一覧表への「記載延期」を勧告した物件の中から、これを覆して「記載」を決議されたケースが多くみられたことです。一部の委員国からは諮問機関の専門的意見を尊重し一覧表の信頼性を考慮すべきとの発言もありましたが、同機関の不透明性や近年の記載勧告率低下に対する各国の不満や反感は強いとの印象を受けました。一方、保存状況の報告では、既に世界遺産となっている遺跡を含む土地の領有権問題が複数、顕在化しました。
 既に記載されている遺産であれ、新規の記載であれ、世界遺産に関する制度は大きな転換点にさしかかっていると言えます。二年後の世界遺産条約40周年に向け、解決策の提言など日本がなすべきことは少なくないと考えます。

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