博物館・美術館等保存担当学芸員研修の開催

実習の様子

 本研修は、文化財保存施設において資料保存を担う学芸員に、そのための基本知識や技術を伝える目的で昭和59年以来行っているものです。今年度は、7月10日より2週間の日程で行い、全国から31名が参加しました。
 本研修のカリキュラムは、温湿度や空気環境、生物被害防止などの施設環境管理、および資料の種類ごとの劣化要因と様態、その防止の2本の大きな柱より成り立っており、研究所内外の専門家が講義や実習を担当しました。博物館の環境調査を現場で体験する「ケーススタディ」は埼玉県立歴史と民俗の博物館をお借りして行い、参加者が8つのグループに分かれて、それぞれが設定したテーマに沿って調査し、後日その結果を発表しました。
 大規模改修を控えた施設も多く、またLED照明への転換など、資料保存に係る大きな動きが起こる中で、適切な管理について的確に伝えられるよう、今後もカリキュラムを精査していきたいと考えております。

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