平成27年度における東文研アーカイブワーキンググループの活動

 東京文化財研究所では、2013年度よりアーカイブワーキンググループを発足し、当所が取り組んできたさまざまな文化財研究の成果を、より広く効果的に発信していくことに一層の力を入れることとなりました。
 その一環として2014年度には、当所が蓄積してきた膨大な研究情報や情報資源を整理して公開を促進するために新しいシステムの構築を行い、さらに既存の所蔵資料データベースの検索システムを「東文研総合検索」(http://www.tobunken.go.jp/archives/)としてリニューアルいたしました。利用者からは、文化財に関する諸情報の検索が便利になったため、アクセスできる情報の幅が広がった等の感想を得ています。
 2015年度には、1930年の開所より現在まで当所が刊行してきた研究成果物の全貌を把握できるよう、当所のウェブサイト上に「東京文化財研究所刊行物一覧」(http://www.tobunken.go.jp/japanese/publication/)のページを設けました。今後はこの研究成果の一覧を軸にしながら、ウェブ公開の可能な刊行物に関しては、順次PDFなどを掲載することとなっています。またそうした研究成果は、当所のウェブサイト上だけではなく、国立情報学研究所が推進している「オープンアクセスリポジトリ」にも搭載し、より多くの人々に利用していただきやすい環境を整備いたします。
 また昨今では、オープンサイエンスに関する方針が内閣府より出されるなど、自然科学に関する学術情報のオープン化についても新たな局面が訪れつつあります。刊行物という媒体には掲載できなかった、自然科学の実験データや有用な挿図などの扱いについても、アーカイブワーキンググループで積極的に議論していく予定です。

to page top