国立歴史民俗博物館蔵紀州徳川家伝来楽器コレクションの調査

 昨年より、国立歴史民俗博物館と共同で同博物館蔵紀州徳川家伝来楽器コレクションの調査を始めました。紀州家10代藩主治宝が、収集した雅楽器を中心とするコレクションは一部散逸していますが、博物館が所蔵する楽器だけでも総数157件をこえ、その他楽譜や付属文書も多数有しています。博物館では平成16年に資料図録を刊行しましたが、それに基づきながら専門家の目を加えてさらに詳しい調査をすすめる予定です。7月から管楽器の調査が始まりましたが、調査の結果、従来「賀松」と呼ばれてきた能管が、『銘管録』(明和年間に徳川幕府に提出した銘管一覧)に記載のある「古郷の錦」である可能性が強くなりました。

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