第21回近代の文化遺産の保存修復に関する研究会「航空機の保存と活用」

会場の様子

 保存修復科学センター近代文化遺産研究室では、1月25日(金)に当研究所セミナー室において「航空機の保存と活用」を開催しました。当日は、イギリス海軍航空隊博物館の航空部門学芸員兼主任技術者のデイブ・モリス氏、日本航空協会の長島氏、平山郁夫美術館の平山助成館長の3氏をお招きし、ご講演いただきました。
 デイブ・モリス氏からは氏が手掛けられたコルセアの修復について詳細なお話があり、実際に作業された方にしかわからない細かい点まで含めてご紹介いただきました。長島氏からは、航空遺産の保存について所沢航空発祥記念館に展示されている91式戦闘機の保存を例にとりながらお話しいただきました。平山館長からは、館長が以前海上自衛隊鹿屋航空基地修理所に所属されておられた時に、現在の南さつま市において海中より引き上げられた零式3座水上偵察機の保存処理について、当時の資料を使ってお話しいただきました。お三方とも、実践を踏まえてのお話であっただけに、説得力もあり、会場からは、さまざまな質問が出て、予定した時間を大幅にオーバーする程の盛会でした。

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