「保存担当学芸員研修」開催に向けて

 全国の文化財保存施設において、資料保存を担当する職員を対象に、必要かつ基礎的な知識や技術を学んでいただくために毎年7月に開催している「保存担当学芸員研修」は今年度で一つの節目となる25回目を迎えます(7月14日から2週間の予定)。例年2月初旬までに開催要項を全国に配布しており、今年度は定員(25名)を大きく超える応募があったため、選考を行いました。選考にあたっては、この研修が初心者向けであるという観点から、ある程度保存施設における実務経験があり、受講後は勤務館のみではなく、長期にわたり地域における資料保存の核となっていただけるような人を重視しました。
 現在私たちは、7月の開催に向けて、プログラム作りや、外部講師の依頼、実習の内容精査、また実習機器のチェックなどを行っています。研修内容は、毎年の研修後に参加者からいただいたアンケート結果などを参考に毎年少しずつ改善しています。参加者は2週間もの間、職場を離れることになります。これは、参加者および勤務館の両者にとって大きな負担ですので、私たちにはこの研修が実践的に意義あるものであったと実感していただけるよう万全の準備を行い、開催に備えるよう心がけています。

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