「保存担当学芸員フォローアップ研修」の開催

フォローアップ研修では活発な質疑が交わされました。

 「保存担当学芸員研修」の修了者を対象に、資料保存に関する最新のトピックを伝える目的で年1回行っている表題の研修を、今年度は6月2日に開催しました。今回取り上げたテーマは、コンピューターシミュレーションによる館内温湿度解析(犬塚将英)、文化財保存施設におけるジクロロボス蒸散殺虫剤の使用について(吉田直人)、「カビ対策マニュアル」作成協力者会議(文部科学省大臣官房政策課所管)を終えて-「カビ対策マニュアル」の目指すもの-(佐野千絵)の3つです。保存環境の予測、生物被害の防止、また資料保存のみならず、職員の健康被害防止は現場では切実な問題であることもあり、参加者の皆様と私たちの間で、活発な質疑が交わされました。今回の参加者は66名と、過去25年の研修修了者の1割を超え、我々に課せられた責務の大きさを実感させられます。今後も、フォローアップ研修のみではなく、様々な機会を通じて、最新の情報を提供するつもりです。

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