昭和30年代の古曲の記録

宇治文雅(1881-1975)と二世宇治紫友(六世宇治倭文 1907-1986)による一中節『双生隅田川』

 無形文化遺産部所蔵テープは、現在デジタル化を順次進めています。デジタル化とは、単にメディアをCDに転換するだけではありません。録音の確認(テープの箱書きとの照合等々)の後、内容に即したインデックス(見出し)付与をしなければ、資料として活用する上で、利便性に欠けることになります。
 平成17年度に受け入れ手続きが完了した竹内道敬旧蔵音声資料(以下「竹内コレクション」)には、演奏が昭和30年代に溯る古曲(河東節・一中節・宮薗節・荻江節)のオープンリールテープが数多く含まれていました。そのほとんどが市販を目的とした録音ではなかったようです。
 写真は宇治文雅(1881-1975)と二世宇治紫友(六世宇治倭文 1907-1986)による一中節『双生隅田川』のテープからCD化したものです。演奏時間が約1時間に及ぶ大曲です。今後は、こうした一般に試聴の機会が滅多になかった貴重な録音について、多くの方が活用できるような環境を整えてゆきたいと考えています。
 なお、「竹内コレクション」の内、SPレコードに関しては、整理が完了したものから目録の形で公開しています(『芸能の科学32』『無形文化遺産研究報告2』)。

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