キトラ古墳天井天文図の取外し終了

天文図取外し作業の様子
天文図を取外し終了後の天井

 東京文化財研究所では文化庁からの受託事業「特別史跡キトラ古墳保存対策等調査業務」の一環としてキトラ古墳壁画の取外し作業を進めています。平成19年7月からは天井天文図の取外しに着手し、平成20年11月末をもって作業が終了しました。天文図は漆喰の状態が場所により異なり、天井に向かっての作業は困難を伴いましたが、技術の改良を重ね、星座ごとなど合計113片の漆喰片として取外しました。この作業の終了をもって、四神や十二支を含め、石室内で現在確認できる図像をすべて取外したことになります。今後は天文図周辺など無地の漆喰の取外しを行っていく予定です。また、取外した漆喰片を組み合わせて天文図を再構成し、将来の展示に向けた作業を進めていきます。

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