アフガニスタン バーミヤーン出土仏典(樺皮仏典)の保存修復への協力

作業中のSarwarさん
作業中のHakimzadaさん

 東京文化財研究所と奈良文化財研究所が平成15年度(2003年)から実施している「バーミヤーン遺跡保存事業」の過程では数百点にのぼる仏典が石窟から発見されました。しかしながら、これらの仏典の保存状態が非常に悪かったため、一刻も早い保存修復処置が求められました。
 文化遺産国際協力センターは、昨年度同様、カーブル国立博物館のアフガニスタン人保存修復専門家を招聘し、これらの樺皮仏典断片の保存修復を共同で行いました。平成20年(2008年)11月14日から平成21年(2009年)1月30日までムハンマド・サルワール氏とハキムザーダ・アブドゥッラー氏の2名を招聘し、変形した断片を延展処理した後、将来展示が可能なようにマウント(支持体への固定)作業を行いました。また、保存科学専門家の協力を得て、研究所内で仏典表面観察を行ったところ、貝多羅(ターラヤシの葉)と思われるものや顔料が表面に付着したものが発見されました。589点すべての保存修復処置を終え、1月30日にアフガニスタン・カーブル国立博物館へ無事返送しました。
 こうした保存修復作業をアフガニスタン人と共同で行うことにより、文化財復興に携わるアフガニスタン人の人材育成および技術移転にも協力することができました。

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