西スマトラ地震にともなう被災文化遺産状況調査の実施

被災したパダンの歴史的建造物と町並み

 ユネスコ(ジャカルタ事務所)およびインドネシア政府の要請を受け、2009年9月30日に発生した西スマトラ地震で被災したパダンにおける文化遺産被災状況調査を11月11日から25日にかけ実施しました。調査は、清水真一、秋枝ユミイザベル(以上、文化遺産国際協力センター)、武内正和(文化庁)による歴史建造物調査、布野修司(滋賀県立大学)、竹内泰(宮城大学)による都市計画調査にわけて行われ、これら調査成果はユネスコを通し、インドネシア政府が作成するパダン復興計画に組み込まれる予定です。
 パダンは西スマトラ州の州都であり、その都市形成の歴史は17世紀まで遡ります。地震では大規模で3階以上、RC構造の多くの公共建築、学校建築が多く被害を受けると同時に、現在も住民が生活をしている歴史的建造物への被害も多くみられました。今後、どのように地域住民の参画を促しつつ復旧に取り組むかが大きな課題です。

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