バーミヤーン遺跡保存事業―第10次ミッションの概要

壁画の保存修復を行う現地の保存修復家

 文化遺産国際協力センターは、2003年よりアフガニスタン情報文化省と共同で、バーミヤーン遺跡保存事業を行っています。今年は、7月9日から7月30日にかけて第10次ミッションを派遣し、壁画の保存修復および考古学調査を実施しました。
 壁画の保存修復では、東大仏に隣接するC(a)窟、C(b)窟、D窟、D1窟での作業を開始しました。アクセスが容易なこれらの4窟では、意図的な破壊行為や売買目的のための切り取り、観光客による落書きなどの被害がとくに目立ちます。今年度は、C(a)窟、そしてD窟のベランダ部分に残された壁画の応急的処置を完了しました。来年度以降も、一般公開に向けて、この4窟での作業を継続する予定です。
 考古学調査では、これまでの調査で得られた考古遺物の資料整理を行いました。これらの遺物は、異なる地点で実施してきた試掘調査や仏教石窟の清掃の過程で発見されたもので、バーミヤーン谷の歴史を知るうえで重要な資料です。また、来年度以降の発掘調査候補地であるシャフリ・ゾハーク遺跡やバーミヤーン遺跡の王城推定地などの予備調査もあわせて実施しました。

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